69:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:41:49.47 ID:+EtVRVLso
お二人の心強い助言を貰って……私は赤座&吉川家をあとにした。
本当にここにきてよかった。本当にお二人とお話ができてよかった。お二人が私たちのお友達で……本当によかった。
きっとまたここに来る、今度は櫻子と手をつないで。そう固く決意しながら、私は自分の家へと戻る……前に、商店街のお菓子屋さんへと向かった。
70:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:42:38.46 ID:+EtVRVLso
〜
向日葵「あっ」
撫子「あ」
71:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:43:59.81 ID:+EtVRVLso
撫子「言ったって花子も3年経てば高校に行っちゃうわけだけど……それでも少しでも一緒にいてあげたくてさ。昨日のせいで、余計にそう思ったの……もうあんな思いしたくない……」
向日葵「…………」
撫子「……シスコンとか思ってる?」
72:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:44:42.66 ID:+EtVRVLso
撫子「……私は櫻子とひま子の未来について、ああしろこうしろって口出しするつもりはもちろんないよ。そういうことなら、二人が一緒に選んだ道を目指してほしい」
撫子「ただ、その未来の道を歩むにおいて……花子と楓のことを心残りにはさせない。もう私がこっちに帰ってくるから」
73:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:45:20.38 ID:+EtVRVLso
〜
楓「おねえちゃん、冷蔵庫にお菓子の材料がいっぱいあったの!」とたとた
向日葵「ふふ、私が買ってきたんですわ。明日は一緒に花子ちゃんのケーキを作りましょっか」
74:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:46:37.13 ID:+EtVRVLso
向日葵(櫻子……)
一緒にオープンキャンパスから帰ってきて、花子ちゃんの具合を確かめてから、私は櫻子の顔を見ていない。携帯にも何の連絡も入ってなくて、あれから言葉のひとつも交わしていない状態だ。
75:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:47:30.91 ID:+EtVRVLso
私はすっかり、櫻子との関係に対して受け身になってしまっている。
気持ちの問題だけじゃない、今だってそう。あの子が帰ってくるのを待つことしかできないんだから。
吉川先生に貰った助言を一生懸命思い返す。
76:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:48:38.37 ID:+EtVRVLso
向日葵「楓からも色々聞いたんですけれど……体調はもう大丈夫ですか?」
花子『あはっ……もうすっかり。ひま姉もごめんね、迷惑かけて……』
向日葵「いえいえ、無事でよかったですわ本当に。明日は無事に出かけられそうですわね」
77:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:49:10.12 ID:+EtVRVLso
花子『……怖くなっちゃったの? 櫻子のことで』
向日葵「……だって、何も言ってくれないんですもの……あの子……」
花子『ふふ……そりゃあ櫻子は、ひま姉には何が何でもばれたくなかったんだし。ひま姉の前では格好よくいたかったから』
78:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:49:37.54 ID:+EtVRVLso
花子『たぶん夕方ごろに……二人の場所が知りたかったら花子に連絡して。すぐに教えてあげるから』
向日葵「え……そ、それは……私も行けっていうことですの……!?」
花子『来てもいいし、来なくてもいい。どっちにしたって未来は変わらないから……櫻子の結論は、もう決まってるから』
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