「藤原肇がそれを割る日」
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12:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:33:58.11 ID:pXJ6Ifkk0
 初めて人前に出たお仕事は、先輩の方々のバックダンサーでした。

『レイジー・レイジー』という、一ノ瀬志希さん、宮本フレデリカさんのお二人による、地方営業のお手伝いです。

 お二方は、お仕事中だけでなく、行き帰りの車の中でも、とても個性的で愉快な人です。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:36:43.47 ID:pXJ6Ifkk0
 この時から、私と夕美さんは、二人で一組として認知されていました。


 相性、というものはあるようです。

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:39:12.43 ID:pXJ6Ifkk0
「何か喋らなきゃー、沈黙が怖いよーって、勝手に暴走しちゃってんのは私なんだしさ。
 肇ちゃんがいなかったら、きっと私、色んな人を困らせてるよ」

「いえ、私こそ、夕美さんにばかり働かせてしまって悪いなぁと」

以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:42:02.31 ID:pXJ6Ifkk0
 夕美さんは、都内のマンションに一人暮らしでした。

 お部屋に入ると、夕美さんらしい可愛い小物ばかりです。それに、とても良い匂い。

 いいえ、これは――どれも、お花?
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:48:05.98 ID:pXJ6Ifkk0
「というわけで、肇ちゃんにはこれから私のフラワーアレンジメントを手伝ってもらいます」

「フラワーアレンジメント?」

 あまり聞き慣れない言葉に小首を傾げる私に、夕美さんは得意げに鼻を鳴らしました。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:49:36.97 ID:pXJ6Ifkk0
「あっ……」

 熱っぽく語った自分に気づき、夕美さんは紅潮させた顔を伏せ、手を振りました。

「続けてください」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:51:23.55 ID:pXJ6Ifkk0
「ふむふむ。じゃあ改めて……始めましょっか」
「はい」

 そう言ってみたものの――。

以下略 AAS



19:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:53:58.84 ID:pXJ6Ifkk0
 名前も知らない、オレンジ色の花を手にします。

 それを中央に。

 次は――薄い青の、差が高くて細長い花。これは――横に。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 20:00:25.73 ID:pXJ6Ifkk0
 緑は草原、というのは安直です。

 しかし、それゆえに誰にも伝わりやすいという強みがあります。

 そうなると、空は青です。背の高い、先ほどの細長い花を生け直します。
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 20:03:34.08 ID:pXJ6Ifkk0
 いつの間にか、夕美さんは私に紅茶を淹れてくれていました。

 それと――。

「ぬふふふ」
以下略 AAS



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