「藤原肇がそれを割る日」
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17:名無しNIPPER[saga]
2017/08/17(木) 19:49:36.97 ID:pXJ6Ifkk0
「あっ……」

 熱っぽく語った自分に気づき、夕美さんは紅潮させた顔を伏せ、手を振りました。

「続けてください」
「からかわないでよぉ……ごめんね、変な話しちゃったよね」
「いえ」

「夕美さんの話、分かります」
「えっ?」

 夕美さんは、顔を上げました。キョトンという音が聞こえてきそうな、拍子の抜けた表情です。

「生の象徴、という意味で、これほどのモチーフは無いと、私も思います。
 こうして改めて見ると、どれも皆美しいものですね」


「肇ちゃんっ!」
「わっ!?」

 急に私の手を取り、夕美さんは目を輝かせて言いました。

「その言葉が聞きたかった!」



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