【艦これ】「泊地を継ぐもの」
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75:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:11:48.34 ID:xy6mxyet0
「中佐は、どこかのアニメ映画の女性整備士に似ている……」
 私は前を向きながら、そうぽつりと口にした。
「……女の整備士は初めてかい?」
「……いえ、前にもどこかで」
 お互いに微笑。
以下略 AAS



76:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:12:31.18 ID:xy6mxyet0

 妹と名取の演習が終わり、私は一足先に司令部庁舎に戻っていた。
 ちょうど、二階に上がったとき、奥の自室へと向かっていた五月雨が見えた。
 五月雨は私に気付いてあわてて振り返ると、つまずき、転んだ。
 ドジすぎないか。でもそんなとこでドジをするのが五月雨なのである。
以下略 AAS



77:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:13:13.14 ID:xy6mxyet0
「五月雨、大丈夫か。何かすごいすりむいたみたいだけど……」
「あ、いえ、大丈夫です! こんなの入渠すればほほいのほいですから!」
 そういうと、五月雨はいそいそと、階段を降りて入渠施設へと走っていった。
「あ、五月雨ちゃんただいま〜。あれ、スカートに血ついてるけど大丈夫??」
「う、うん、大丈夫! 今から入渠してしてくるから!」
以下略 AAS



78:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:14:12.77 ID:xy6mxyet0

 それから十五分くらいして、司令室をノックする音が。
「どうぞ」
「五月雨です! しつれいしますね」
 そう言って五月雨が部屋に入ってくる。
以下略 AAS



79:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:14:41.15 ID:xy6mxyet0
 と、「北上入るよ〜」の声とともに、こんどは妹が司令室に入ってきた。
「あ、五月雨ちゃんも来てたんだ〜。司令官、机の引き出しに入ってた吹雪ちゃんのもの持ってきたよ〜」
 そう言って、妹は紙袋を私の執務机の上に置く。
「そういえば、私も吹雪さんのケッコン指輪返しにきました! 司令官、ありがとうございます!」
 北上に続き、五月雨もスカートのポケットからケッコン指輪の小箱を私に差し出した。
以下略 AAS



80:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:15:35.03 ID:xy6mxyet0
「あ、そういえば、司令官。吹雪ちゃんのネックレスって、もしかしてもう持って行った?」
 北上がふいとそんな事を尋ねた。
「ネックレス? そんなもの持って行ってないよ。だいいち、部屋に鍵かかってるから私は入れないだろ」
「そうだよね〜。今朝みたときは確かにあったはずなんだけど〜。五月雨ちゃんは知らない?」
「北上さんからネックレスの話は聞いたけど、私は知らないよ。どんなものかもまだ見てないし、部屋に入る鍵もないもの」
以下略 AAS



81:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:16:54.88 ID:xy6mxyet0
「あ、明石中佐? もしかして、北上の部屋からネックレスを持っていったりした?」
「持って行ってないですよ。そもそもそういうの興味ありませんし。でもなぜ?」
「いや、指輪の件で、ほかにも防身銃と腕時計とネックレスが今朝まではあったんだが、ネックレスがさっき見たときは無くなってたから……」
「そうですか。まあ、私は前任司令官時代からいたから少佐は疑ってるのでしょうが、私は本当に知りませんよ。
 それに、さっきまで一緒に北上さんの演習を一緒に見ていたじゃないですか」
以下略 AAS



82:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:17:33.52 ID:xy6mxyet0
 私はそれから二人を退出させ、柱島に指輪の件について電報を打電した。
 すると直ぐに返電があった。
『そういう報告を待っていた。
 ついては本日十三時より、本泊地人事部と貴泊地司令官との電話会談を求む。
 猶、会談内容は秘匿事項もあるので外部に漏れない様注意せよ』


83:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:18:41.20 ID:xy6mxyet0

 十三時、私は二人に泊地近海の対潜哨戒任務を命ずると、司令室の内鍵を閉めて、柱島泊地の人事部に電話を入れた。
 向こうは直ぐに出た。
「はい、こちら、柱島泊地人事部の海城工(かいじょう たくみ)と申します。五神島泊地司令少佐でよろしいでしょうか」
 若い男性の声が受話器越しに聞こえる。なかなかのイケボイスだ。
以下略 AAS



84:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:19:28.53 ID:xy6mxyet0
 私の質問に対し、海城は少しの間、沈黙した。
「……えっと、失礼しました。
 取り敢えず、それらはこちらで預かりますので、明日にでも宇和島基地から輸送艦を送り、回収することにします。
 ですが、正直なところを申しますと、吹雪大佐のもとへ返すことはできません」
「な、それはなぜ? あと、吹雪大佐ということは、昇進されたのですか?」
以下略 AAS



85:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 23:20:41.54 ID:xy6mxyet0
 その時だった。
「はい、吹雪大佐は昇進されました。――――轟沈後に」
「え?」
 私は海城の回答に反射するように、ため息のような疑問符を吐いた。
「轟沈されたのです。吹雪大佐は」
以下略 AAS



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