31: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/25(火) 00:46:48.98 ID:Y4RZ/g0zO
「…晶葉、ちょっと外出ててくれ」
「…む…あ、ああ…」
プロデューサーにそう言われ、晶葉は素直に事務所から出て行った。
座っている泉にココアを渡し、プロデューサー自身もテーブルを挟んで対面のソファに腰掛ける。
32: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/25(火) 00:55:08.60 ID:Y4RZ/g0zO
「それは?」
「…それ、は……」
確かに泉は天才が嫌いだ。今回の事件は泉がスイッチを押したとはいえ、そんなものを用意した晶葉が悪いという会社側の考え側も筋は通っている。
では何故自分は晶葉を庇ったのか。泉は考える。
33: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/25(火) 01:13:44.98 ID:Y4RZ/g0zO
嫌い、だから?
だったらどうすればいいのだろう、妥協して表面上は仲良く取り繕うか、互いに分かり合うまで徹底的にぶつかり合うか。
答えが得られず、泉は頭を抱えた。
34: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/25(火) 01:24:14.85 ID:Y4RZ/g0zO
ビルの廊下を歩きながら、大石泉は考える。
さっきの問答の真意を。
天才、才能、晶葉、好意。
35: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/25(火) 01:25:16.21 ID:Y4RZ/g0zO
今回はここまで、また次回よろしくお願いします
36:名無しNIPPER[sage]
2017/07/25(火) 01:29:07.49 ID:5UknO9q1o
期待してます
37:名無しNIPPER[sage]
2017/07/26(水) 02:42:50.95 ID:MUFm/r9I0
志希にゃんがそれ以上にぶっ飛んでるからあんま目立たないけど、池袋博士も大概トラブルメーカーだよね
38: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 00:24:42.99 ID:M907inimO
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
「いや〜ありがとね〜、わざわざ運ぶの手伝ってもらって」
39: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 00:33:03.15 ID:M907inimO
「ふむふむ…なるほど、晶葉ちゃんと上手くいかない、ねぇ…」
「もう時間がないんです、あと1週間と少しでドリフェスが始まっちゃう…それまでに、何とかしなきゃ…」
「…何とか、ね」
泉を迎え入れた研究室の端で、コーヒーをすすりながら志希は目を細める。
40: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 00:53:46.26 ID:M907inimO
きっとこんな質問、本人は飽きるほどされてきたのだろう。
辟易させてしまうかもしれないが、それでも泉は聞きたかった。
その答えで、自分は何を知りたいのかを、知りたかった。
わざとらしく考えるようなフリをしてから、目の前の天才は軽く答えた。
41: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 01:04:01.15 ID:M907inimO
「不思議に思う…?」
「うん、『何でこの人は、私をトクベツにしたがるんだろう』って」
「…トクベツに…したがる?」
「そうなの。皆ね、志希ちゃんのことを宇宙人を見るみたいな眼で見てくるんだよね〜」
「……それは…」
42: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 01:18:01.52 ID:M907inimO
志希はコーヒーをまた一口啜る。
「今は、っていうのは…」
「うん、アイドルになってから。何でだと思う?」
「……トクベツじゃ、無くなった?」
43: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 01:45:29.70 ID:M907inimO
「うん、昔の志希ちゃんじゃ信じられなかったかも。まさかアイドルになって、フレちゃん達みたいなお友達も出来るなんて」
「フレちゃん…宮本フレデリカさんですか?」
宮本フレデリカ。
志希と同じ第1芸能科のアイドルで、フランス人と日本人の間に生まれたハーフ。
44: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 01:54:15.86 ID:M907inimO
「フレちゃん今日もお迎えありがと〜♪」
「志希ちゃん今日も研究おつデリカ〜♪」
「「イェイ!」」
パン!と、志希とフレデリカはハイタッチを交わす。
45: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 02:04:37.72 ID:M907inimO
「泉ちゃん、それじゃ私レッスンに向かうね〜」
「あっ、はい、コーヒーありがとうございました!」
「志希ちゃん、何のお話してたの?」
「にゃはは、フレちゃん相手と言えどもこればっかりは言えませんにゃ〜♪」
「そ、そんな…フレちゃんとは遊びだったのね…よよよ…」
46: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 02:13:55.31 ID:M907inimO
「泉ちゃん」
エレベーターの扉が閉まる間際、志希が泉に声をかける。
「はい」
47: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 02:14:23.82 ID:M907inimO
今回はここまで、また次回よろしくお願いします
48:名無しNIPPER[sage]
2017/07/27(木) 14:50:21.24 ID:H3wUj7j2o
ところでいずみん自身は天才扱いされてない設定?
49: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 23:50:39.34 ID:64IVRr+s0
翌日、レッスン開始15分前。
泉は346プロダクション敷地の端にちょこんと存在するプレハブ小屋に来ていた。
今までの空調の効いた地下から一転、うだるような暑さを真っ向から受け止めているこの建物は、泉には蜃気楼で歪んで見えた。
倉庫の様な鉄製の扉を少し強めにノックする。
50:名無しNIPPER[sage]
2017/07/29(土) 00:12:55.38 ID:pMXO7Si1O
おや晶葉ちゃんにも変化が
51: ◆30lx83ehPU[sage]
2017/08/05(土) 22:51:44.01 ID:W2SDnvMcO
すみません、諸事情で立て直しました。こちらはHTML化依頼を出してきます。
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