46: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/07/27(木) 02:13:55.31 ID:M907inimO
「泉ちゃん」
エレベーターの扉が閉まる間際、志希が泉に声をかける。
「はい」
「出来れば、晶葉ちゃんを『天才』にはしないで欲しいな。…せめて、泉ちゃんだけでも」
「……それって…」
答える前に、エレベーターは閉じ、動き出してしまった。
それでも泉はその場から動かずに俯いていた。
少しして、泉は顔を上げる。
もう聞こえるはずもないが、志希に向けて。そして自分に向けて、小さな声で呟いた。
「うん。そうね…私が、晶葉のパートナーだもんね!」
その顔には、迷いはもうなかった。
エレベーターに背を向け歩き出す。足取りは軽かった。
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