117: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/10(水) 14:40:06.87 ID:nW+Vca+e0
今回はここまで。
118:名無しNIPPER[sage]
2017/05/11(木) 01:15:56.66 ID:9xdPayjA0
おつおつ
119: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:29:44.15 ID:QOyJbMOhO
歌が聴こえる。
どうやら青葉は、しばらく彼の膝で眠っていたようです。
血流なのか、衣擦れなのか。さわさわとした音が波のように頭の奥をくすぐって、意識はまだほわほわとしたままでした。
120: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:30:35.93 ID:QOyJbMOhO
「…お邪魔しました。じゃあ、部屋戻りますね。」
「君も長旅だったしね、今日はしっかり休んでくれ。」
後は『私』が彼の名前を呼んで、おやすみなさいって言えば。それで今日はお別れ。
121: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:32:30.67 ID:QOyJbMOhO
その日から数日後、青葉は原付を飛ばしてあの浜辺にいました。
その日はお休みでしたけど、予定の合う人が誰もいなくて。
大岩に座ってイヤフォンを嵌めて、ある音楽を掛けていました。
122: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:33:23.57 ID:QOyJbMOhO
今日何度目かの、歌の終わりの時です。ふと立ち上がって、後ろを振り向きました。
一瞬の事ですが、その時確かに見えたんです。
夕日を背に、微笑む彼が立っていたのは。
123: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:34:33.74 ID:QOyJbMOhO
「…隣、座ってもいいですか?」
「いいよ、おいで。」
しれっと体を寄せて、青葉は隣に座りました。
124: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:36:32.03 ID:QOyJbMOhO
「__…?」
呼んでくれる本当の名前は、脳に甘く広がって。
口の中の鉄の味は、とても甘美なものに思えて。
125: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:37:31.95 ID:QOyJbMOhO
今回はここまで。
126: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/18(木) 02:59:21.42 ID:3OWGQWfYO
激しい悪寒が背筋を抜けてく。
目をそらせない。
ただただ、じっと青葉を見つめてくる目は吸い込まれそうで。
127: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/18(木) 03:00:58.58 ID:3OWGQWfYO
同日・鎮守府駐車場。
一足先に鎮守府へと戻った彼は、車をいつもの区画へと停めた。
日も相当に沈み、外灯と殺虫灯のみが辺りを照らしている。
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