120: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:30:35.93 ID:QOyJbMOhO
「…お邪魔しました。じゃあ、部屋戻りますね。」
「君も長旅だったしね、今日はしっかり休んでくれ。」
後は『私』が彼の名前を呼んで、おやすみなさいって言えば。それで今日はお別れ。
きっとその時も青葉って呼んで、本当の名前を呼んではくれないのでしょう。
ここで聞き耳を立てる人なんて、誰もいないのに。
「__さん、おやすみなさい。」
いっそ朝が来るまで隣にいたいけど、それはできないから。こうやって、今日もお別れをするんです。
…この後返ってくる言葉は、変わらないと思うけど。
「おやすみ、__。」
涙がこぼれそうな瞬間って、あるんですね。
初めてそう呼んでもらえた時、じわじわと込み上げてくるものがあって。
でもそれを出さないように、精一杯の笑顔を向けてました。
ふたりだけの秘密が、また増えた。
それがただ幸せで、せつなくて。
部屋に帰って横になったら、何だか泣けてきていました。
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