830: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:42:27.79 ID:6D6vTS+OO
永井「佐藤さん、なんでそんな方法……できる……」
佐藤がほんとうに現実に存在しているのか、眼に見えている光景を信じきれない感情が渦巻くまま、永井は茫然と訊いた。
831: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:43:37.40 ID:6D6vTS+OO
佐藤「でも意外だなあ。永井君が十階にいるなんて。どんな作戦なんだろう?」
中野への関心もそこそこに佐藤は興味深げに周囲を見回して、言った。
832: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:45:55.52 ID:6D6vTS+OO
佐藤「止めてみせてよ、永井君」
永井「戸崎さん! スプリンクラ……」
833: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:46:56.35 ID:6D6vTS+OO
永井「眼が見えなきゃいくら佐藤でも闘えないはず。だからリセットできない方法で資格を奪う……そこに勝機があった」
中野「じゃあなにをすればいい、永井」
834: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:49:04.49 ID:6D6vTS+OO
それを聞いた永井は一瞬で佐藤の目論見を悟った。
835: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:49:47.34 ID:6D6vTS+OO
九階にある人事部。ひとりの社員が後ろめたさと自己正当化に苛まれて自分のデスクから動けないでいる。名前は青島。この青島が今回の内通者だった。
田中たちが捕獲されたときから、青島の内心は異常な勢いで焦燥し出した。内通の露見、共犯扱い、有罪、懲役刑、出所後の人生など考えたくもない。
836: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:50:34.67 ID:6D6vTS+OO
IBM(佐藤)『田中君たちが捕まってしまって、このままじゃいずれきみの関与がバレるよ。そこでコレだ』
背後の何者かがデスクの上に何か物を置いた。暗くてよくわからないが、黒い塊からアンテナのようなものが伸びている。
837: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:51:25.99 ID:6D6vTS+OO
更衣室のロッカーに鍵はかかっていなかった。佐藤はそのうちのひとつを開け、ゆうゆうと着替えを始めた。作業用のつなぎを脱ぎ、スラックスとワイシャツに着替える。服の上に身につけたサスペンダー付きの工具ベルトにはさきほど殺害した警官と警備員から奪った二丁のリボルバーと麻酔銃があった。ほかに使えそうな工具も何本かある。
サスペンダーを肩にかけ、ロッカーを閉める。更衣室から出ようとしたとき、佐藤の視界にあるものが映る。
838: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:52:15.63 ID:6D6vTS+OO
『佐藤らしき男の目撃情報が』
「そんなバカな!」
839: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:54:40.19 ID:6D6vTS+OO
麻酔銃と麻酔ダートが入ったケースを警備員が床に置いた。周辺にいた警官がケースの近くまで集まったことを確認すると、警備員はケースを開け麻酔銃を取り出し、使用法とダートの装填の仕方を実演でレクチャーした。
質問もそこそこに麻酔銃を受け取る警官たち。警備員が実演してみせたように麻酔ダートを装填していると、こつこつと靴音が近づいてくるのが耳に届いた。
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