834: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:49:04.49 ID:6D6vTS+OO
それを聞いた永井は一瞬で佐藤の目論見を悟った。
永井「ちがった……」
永井の思考が止まり、すべてが遅すぎたといいたげに暗くなった眼をある方向に向けた。
永井「ここを、爆破したのは……予備発電機を使用不能にするため……これで、主電源が落とされれば」
おそれを滲ませた声で永井がつぶやく。
永井「すべてがとまる」
突如、暗闇が降ってきた。あらゆる機械の作動がいきなり停止し、ビル全体が深い眠りについたかのように静まり返る。
空間を区分するあらゆる物の輪郭が暗闇に沈み、飛び散った小火も消えようとしている。
中野「永井」
中野が永井に呼びかける。その声は荒くなろうとする呼吸を抑えつけようとして非常にゆっくりと口から出た。
中野「つぎは?」
返事はなかった。
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