新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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813: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:24:08.79 ID:6D6vTS+OO

本来ならそこで悪夢は終わるはずだった。あるいは、カーター氏の個人的な悪夢としてときおり思い出される程度のものとなるはずだった。

「だが、神は彼に……第二の戦場を与えてしまったのだ」カーター氏は消え去るような声でつぶやいた。

以下略 AAS



814: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:25:13.04 ID:6D6vTS+OO

中野「佐藤にはどんな作戦でいくんだ?」


中野がまた首を横にむけ訊いた。
以下略 AAS



815: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:26:43.84 ID:6D6vTS+OO

一階ではシャッターが開けられ、永井の作戦通りに多くの警察官がビル内に入ってきた。

戸崎はセキュリティ・サーバー室から田中の侵攻ルートを説明して、警官を各階に配置していった。

以下略 AAS



816: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:27:34.74 ID:6D6vTS+OO

アナスタシアは無線越しに永井の声を聞いていた。永井の口から無意識のうちに溢れ出た不安の感情はアナスタシアをむしろ納得の気持ちにさせた。それは永井のつぶやきがアナスタシアの内面の心情と一致するからだったが、それ以上に責任感と重圧の間隙から感情が垣間見えるという心理的葛藤のあり方に姉と弟とのつながりを見出したからだった。

アナスタシアはいまになってようやく、ここにいる明確な動機を掴んだ気がした。

以下略 AAS



817: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:28:26.96 ID:6D6vTS+OO

黒服たちはめいめい装備を点検し、ソファやキャビネットを応接室の入り口付近に縦に配置し身を隠す壁代わりにした。

準備が終わり、静かな待機の時間がまた戻ってきた。

以下略 AAS



818: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:29:16.34 ID:6D6vTS+OO

真鍋「今回の仕事が終わったら、この稼業から足を洗おうと思ってる」

黒服2「やめてどうする、真鍋」

以下略 AAS



819: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:30:08.46 ID:6D6vTS+OO

黒服2「平和なんてハリボテの上で暮らすなんざ、いまさら気乗りしねえからな。なあ?」

黒服1「金が貰えればなんでもいい」

以下略 AAS



820: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:31:01.22 ID:6D6vTS+OO

佐藤「ちゃんと整理してよー……田中君たち……」


食べ残しや食べかけが乱雑に詰め込まれた冷蔵庫は、肥満体を維持しようとする健啖家の胃の中身のようだった。佐藤は冷蔵庫のまえでしゃがみこみ、中を覗きこんだ。ソースや脂がこびりついた食品のパッケージデザインが幾重にも折り重なって浅薄な資本主義批判が主題の現代アートもどきの森とでもいうべき光景をかたちづくっている。実際の胃のように蠕動運動と攪拌運動がこの冷蔵庫の中の光景を蠢かしていたら、宇宙的な混沌の最中にいるように感じられただろうが、冷蔵庫は冷蔵庫でしかなく、どれだけ乱雑でも手を加えないかぎり食べ物が位置を変えることはなかったので、しばらくして佐藤はおあつらえ向きのものを見つけた。
以下略 AAS



821: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:31:53.84 ID:6D6vTS+OO

右手で左手首を掴み、油の中にいれる。人間の手首を揚げているにもかかわらずジューっという音だけはおいしそうだった。片手での調理ははじめてだったが、揚げ上がりはうまくいった。タレを絡めるとほかの手羽先と見た目はあまり変わらない。

ビニールパックに手首と手羽先を詰め終わったちょうどそのとき、バイク便がやってきた。

以下略 AAS



822: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:32:52.34 ID:6D6vTS+OO

「あのー」


各階の様子を無線で聴きながら被害状況を整理してきた刑事にのんきな呼びかけがかかった。
以下略 AAS



823: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:34:01.20 ID:6D6vTS+OO

中野「永井、なんか食べもの持ってねえ?」


永井は考え深げな様子で中野を無視した。
以下略 AAS



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