新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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814: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/24(日) 23:25:13.04 ID:6D6vTS+OO

中野「佐藤にはどんな作戦でいくんだ?」


中野がまた首を横にむけ訊いた。


永井「さっきと同じ作戦でいく。だからまだこの部屋にいるんだよ」

中野「大丈夫なのか? おんなじで」

永井「注射器は百五十年かたちが変わらない。それがベストだからだ」


さも当たり前のように永井は言う。


永井「だいいち佐藤は僕らの介入は知ってても作戦の中身までは知らない。だが問題もひとつ。敵の戦力を削ってくれる警備員が田中との戦いで減ってしまったこと。だから一階のシャッターを開き、実況見分に来た大勢の人間を招き入れる」


永井の口調は淡々としていて、すくなくとも永井にとって問題はたいしたことはないと言いたげだった。


永井「こうやって警察官を警備員の代用品にするんだ」

中野「どういう意味だよ」

永井「言ってるだろ。他人の安全なんか気にしないって」


永井はこのとき、はじめて視線を中野にむけた。中野は身体を起こして永井の顔を見下ろすかたちをとりながら、疑問を口にした。


中野「注射器がどうのって……どういうこと?」



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