勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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69:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:40:49.56 ID:09+TUdRc0
竜神「ずああッ!!!!」
無くなったはずの右腕で、竜神は騎士の脳天目掛けて攻撃を繰り出す。
竜神の腕は肘から先が幼女から竜のソレへと変貌しており、まともに当たればあっさりと頭蓋骨を粉砕し、脳みそをまき散らすことだろう。
だが騎士はあっさりとその爪に精霊剣・湖月の刃を合わせ、受け止めた。
70:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:41:27.98 ID:09+TUdRc0
武道家「貴ッ様ぁぁぁぁあああああああ!!!!!!」
その光景を目の当たりにした武道家が激高し、回復しきらぬ体で騎士に向かって突進した。
右の拳を騎士に向かって振るう。
騎士は僅かに身を躱しただけでその拳をやり過ごした。
71:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:42:03.89 ID:09+TUdRc0
エルフ少女は己の胸を撫でさする。
既に剣は抜け、傷口もふさがっている。
なのにエルフ少女は立ち上がることが出来なかった。
腰が抜けてしまって、どうしても足に力を入れることが出来なかった。
72:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:42:49.93 ID:09+TUdRc0
戦士「これが…これが答えか、騎士!」
騎士「あん? 何のことだよ」
戦士「とぼけるな! あの時の武闘会での貴様の言葉の真意だ! 『いずれ勇者は壊れる』などと嘯いて、最初から貴様自身が勇者を壊すつもりだったのか!!」
73:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:43:32.02 ID:09+TUdRc0
僧侶「……終わりました。これで勇者様の体は、限界まで強化されたことになります」
勇者の傍らに控えていた僧侶が言う。
僧侶「攻撃強化、防御強化、速度強化……宝術による呪文効果の底上げもあり、勇者様の力はこの世界で実現可能な最大値まで高まっているはずです」
74:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:44:07.60 ID:09+TUdRc0
75:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:44:58.66 ID:09+TUdRc0
もう何度、切り裂かれたのだろう。
勇者の体が再びその場に崩れ落ちる。
僧侶「う、うぅ…ひぐ…!」
76:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:45:56.23 ID:09+TUdRc0
勇者の右腕が、肘と手首のちょうど中ほどまでぐちゃぐちゃに潰された段階で、騎士はその手を止めた。
ぼそぼそと、勇者が何か呟き始めたからだ。
勇者「……や…だ…」
77:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:46:24.04 ID:09+TUdRc0
78:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:47:14.73 ID:09+TUdRc0
勇者「『呪文・大回復』!!」
密かに紡いでいた回復の魔力を勇者は己の右腕に輪転させる。
完全回復というわけにはいかないが、何とか機能を取り戻した右手も使って、勇者は両手で騎士の体を掴んだ。
79:名無しNIPPER
2016/02/28(日) 19:47:33.08 ID:X/H49ZFo0
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