113: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 01:13:02.68 ID:CwQRhC1A0
「えっ……ラケル博士から私に?……てっ、手紙ぃ!?」
「……あ、ああすみません!気が動転して!」
「……それにしてもラケル博士は素晴らしい方ですよ……科学者として優秀で、健気で、ホタルのように儚く――」
またマシンガントークが始まる前に、それとなく話を切り上げる。
114: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 01:28:44.88 ID:CwQRhC1A0
◇
「くぅ……はぁー!今日もよく働いたなー」
115: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 01:30:06.60 ID:CwQRhC1A0
「ありがとう……それで、任務に私を誘ったのって、やっぱり――」
「あー、ちょっと待った!大体お前の予想通りだけど、俺から言わせてくれ」
「……この前はごめんな、あんな事言っちまって」
116: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 01:31:34.56 ID:CwQRhC1A0
「そいつ、色んな事情があって、エリートクラスから俺達のいるクラスに降りてきたんだけど、」
「来た時は何にもも喋らなくてさ……正直、クラスの中でも浮いてた」
「だからその子と仲良くなろう!って……単純だけど、そういうガキだったんだよ、俺」
117: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 01:35:54.83 ID:CwQRhC1A0
「だから我慢ならなくて、リヴィに言ったんだよ。"自分だけが不幸だなんて思うなよな"って」
「……それに怒って、リヴィが初めてこっちに感情ぶつけてきてさ、俺はそれが内心嬉しくて、イライラなんて吹っ飛んだ」
「これで仲良くなれる、って……実際、それがきっかけになって、リヴィとも仲良くなることができた」
118: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 01:42:15.36 ID:CwQRhC1A0
「俺は、俺に出来る事を一生懸命やろうって思ったんだ」
「……"ブラッド"にいることが辛くなって、逃げ出した後も、副隊長に言われた事がずっと引っかかってて……」
「匿ってもらった先の民家の、じいちゃんやばあちゃんに話を聞いてもらったら、その正体がわかった」
「昔思ってたことと一緒で、皆同じなんだ。で、その"同じ"の中に、皆それぞれ、誰かには真似できないものを持ってる」
119: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 01:58:00.60 ID:CwQRhC1A0
「よーし!てなわけで……こいつもやるよ」
握手ついでに、ロミオが懐から取り出した小物を私に手渡す。
黄色の缶バッジが一点に、同色のワッペンが一点。
120: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 02:05:23.93 ID:CwQRhC1A0
「自分探しも大事だけど、これからは服作りも目標に入れとく事!」
「こんな世界でも、女の子ならオシャレぐらいしとかなきゃさー」
人差し指を立て、ロミオがわざとらしい口調で説教してくる。
121: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 02:07:32.25 ID:CwQRhC1A0
ロミオ編終了、ついでに4章も終了
長い前振りだった……
RB編後のロミオはもっとリヴィに構ってあげるべきだと思う
122: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/08(火) 22:30:13.62 ID:FK+Mc0HM0
5
――アナグラの自室に入り、結んでいた後ろ髪を解く。
室内に備え付けられた、鏡に映る自分を見やると、随分と髪が伸びたように感じた。
123: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/08(火) 22:35:44.04 ID:FK+Mc0HM0
◇
「――あれ、ヘアゴム切れちゃった?」
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