113: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/06(日) 01:13:02.68 ID:CwQRhC1A0
「えっ……ラケル博士から私に?……てっ、手紙ぃ!?」
「……あ、ああすみません!気が動転して!」
「……それにしてもラケル博士は素晴らしい方ですよ……科学者として優秀で、健気で、ホタルのように儚く――」
またマシンガントークが始まる前に、それとなく話を切り上げる。
健気さはともかく、あの人も割合頑固なところはありそうだけど、口には出さなかった。
九条博士への用件が終わり、先んじてラケル博士への挨拶も済ませてきたので、あとは"アナグラ"に戻るだけだ。
そういえばこっちに日誌のデータを置いたままだったし、自室に寄っておこうかな。
そんなことを考えながら研究室の扉をくぐると、意外な人物から声がかかった。
「よっ!びっくりしたか?」
声の主はロミオだった。
彼を含めた"ブラッド"は通常通り、"アナグラ"で動いているはずだけど、何故ここに。
「お前1人じゃ心細いと思ってさ」
「……なんてな、ジュリウスや榊博士に無理言って、こっちに来させてもらったんだ」
「で、これもいきなりなんだけど、帰るついでに任務行かないか?もう2人で組んじゃってるからさ」
矢継ぎ早に想定外の展開が飛び込んできて、心の整理がつかないけど、つまりはそういうことらしい。
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20