剣聖が鍛冶屋を営むようです
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68:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:34:26.88 ID:uUDM2m0WO
世界から光が消え失せたと錯覚してしまうような暗闇の中。灰に覆われた廃墟に、一人の人間が立っていた。
人間の顔には痛ましい傷痕が刻まれており、その上から再度火を浴びせられたような生々しい火傷が主張している。
上半身にも同様の傷がある。常人ならとっくに死に至っている重傷だ。致命傷と呼ぶべきだろう。

そんな焼死体同然の風貌を晒している人間の手には、血と肉が焦げた上で刀身にこびり付いた一本の直剣が握られている。
以下略 AAS



69:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:35:02.19 ID:uUDM2m0WO
『…最期に一つだけ問う。貴様の名を教えてくれ』

また超火力のブレスでも吐くのかと人間は身構えるも、龍の言葉に力が抜ける。
何故名前を教える必要があるのか。人間は無言で剣を向けるが、その真っ直ぐな眼差しにやがて、大きなため息を吐いた。

以下略 AAS



70:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:35:49.71 ID:wGLpvSsUO
夜が明け、また朝が来る。起床したステラは顔を洗い寝癖を手櫛で整える。
朝から最悪な気分だ。何度同じ悪夢を見ればいいのやら。ステラは不機嫌な表情で歯を磨く。
毎度毎度性懲りも無く首を刈られに来ないでほしい。その過程で否応無しに負傷するのだが、当時感じた痛みがそのまま来るのだ。バチクソに痛くて発狂したくなる。
ただでさえ故郷が燃やされる悪夢を見ているのに、追加で悪夢を増やすのは勘弁してほしい。本当に。
呪(まじな)いの類は散々試したが効果は一切無し。施術者曰く、これは本人の精神面の問題なのでこれ以上の関与は不可能だそうだ。つまり、どうしようもないということだ。
以下略 AAS



71:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:36:31.73 ID:kwfTTyKEO
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72:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:37:36.69 ID:kwfTTyKEO
「うおーっ!!!本物だぁ!!!!!」
「なんでS級冒険者が鍛冶屋なんてやろうとしてんだろ」
「さあ?金なんて死ぬほどあるだろうし暇潰しなんじゃない?」
「英雄の考えてることはわかんねーな」
「先日は邪魔が入りましたが今度こそ!私とけっコケーッッッ!?!???」
以下略 AAS



73:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:38:19.76 ID:nMQ3Byb3O
ステラは落胆のため息を吐き、店に戻ろうとする。どうせ大半が興味本位で来ただけだとは思ったが、まさか全員がこれとは。
有名になるのもいい事ばかりじゃないと改めて思わされた。いっそ顔と名前を変えてしまうか。

「いやちょっとお待ちなさい!せっかく勇気を出してここまで来たのに無視を決め込むのは失礼ではありません!?まさか、麗しき私(わたくし)の美貌が目に入らなかったとでも言いますの!?」

以下略 AAS



74:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:39:54.42 ID:815JB7LXO
「つ、つまらない物ですが、どうぞ」

「お気遣いありがとうございます」
「い、いただきますぅ…」

以下略 AAS



75:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:40:35.01 ID:815JB7LXO
「で、では…。私たちが採用されないような余程のことって、なんですか…?」

おずおずと手を挙げそんな質問をしてきたのは、身体が小さければ気も小さい、内気な少女【モニカ】だった。
彼女の書類を読むのには苦労した。なんせ、ぐにゃぐにゃとした汚い筆跡な上に無駄に小さな文字であれこれ書かれていたのだから、解読に苦労するのは当たり前の話だ。
彼女が記載した来歴を鵜呑みにするなら、独学で文字の読み書きを覚えたのだと推測できる。頑張った方だと褒めてやりたいくらいだ。
以下略 AAS



76:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:41:57.47 ID:815JB7LXO
さて。それでは楽しい面談の始まりである。ステラは手始めに志望動機を尋ねた。正直に答えた方が高ポイントだとも伝えてある。

「恥ずかしながら私、少々世間知らずのきらいがありまして。人の上に立つ者として見聞を広めてくるよう父より言われたのです。そこで、まずは市井の者と同じ暮らしをして彼らと同じ目線に立つべきだと考えました。しかし、私は庶民の皆様のような雑務などはしたことがなく…。途方に暮れている私の前に【実務経験一切不要】、【未経験者大歓迎】と書かれたチラシがあったのでこれ幸いと思い志願いたしました」

嘘はいけません、とステラはにこやかに両断した。サンドラの凛々しい顔が固まる。
以下略 AAS



77:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:42:53.34 ID:815JB7LXO
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