70:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:35:49.71 ID:wGLpvSsUO
夜が明け、また朝が来る。起床したステラは顔を洗い寝癖を手櫛で整える。
朝から最悪な気分だ。何度同じ悪夢を見ればいいのやら。ステラは不機嫌な表情で歯を磨く。
毎度毎度性懲りも無く首を刈られに来ないでほしい。その過程で否応無しに負傷するのだが、当時感じた痛みがそのまま来るのだ。バチクソに痛くて発狂したくなる。
ただでさえ故郷が燃やされる悪夢を見ているのに、追加で悪夢を増やすのは勘弁してほしい。本当に。
呪(まじな)いの類は散々試したが効果は一切無し。施術者曰く、これは本人の精神面の問題なのでこれ以上の関与は不可能だそうだ。つまり、どうしようもないということだ。
「ほあよーございましゅ………」
ポケポケとした様子で部屋から出てきたのは寝癖が大爆発したネージュだった。女子力はどこかに忘れたらしい。
だらしない欠伸をしながら冷水を飲み、当たり前のように買い置きしていたハムを食べていた。図太いにも程がある。
ネージュは現在、倉庫代わりに利用していた空き部屋で暮らしている。
とりあえずで突っ込んだ荷物が大量にあるので狭くて暗いが、本人はそれが気に入っているようだ。雑魚寝なのも好印象らしい。
「…あれぇー?」
窓越しに外を見たネージュが首を傾げる。それに釣られて、ステラも視線を向けた。
通りの様子は特に普段と変わらない。いつも通り雑踏がうるさいだけだ。と思ったところで、ステラも首を傾げた。
賑やかな声とは裏腹に人が動いていない。何かを見物しているようにも感じる。真新しい物は何も無かった気がするのだが。
もしや、昨日のチラシを見て応募しに来てくれた人たちなのだろうか。だとしたら嬉しいことだ。
少しテンションの上がったステラは寝巻きから私服に着替え、店を出る。すると。
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