147:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:14:15.33 ID:XVB8s0iW0
こうして竜王と混沌神族の残骸の扱いや、
人間の魂や力の管理といった
霊的領域の整備は完了し、作業は次の段階へ。
148:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:14:42.33 ID:XVB8s0iW0
ただし、かつて原初世界群にて
魔神たちが有していた本来の力に比べれば、
この新しい『位相』操作機構は大きく制限されたものであり、
これを彼らは皮肉をこめて『全能お試し版』と呼んだ。
149:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:15:11.32 ID:XVB8s0iW0
2 オーディンの位相群
魔神オーディンの位相案は、
他の魔神たちが提示したものとは趣が異なっていた。
150:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:15:37.88 ID:XVB8s0iW0
ただし、これは結局は幻想であった。
オーディンの位相案が採用されたとしても、
「とある少年の世界」と同一世界には成り得ない、それは明白だった。
151:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:16:04.36 ID:XVB8s0iW0
このような背景と動機だったため、
彼女の提示した『位相』案はもちろん最適なものではなかった。
一応は最低要求を満たしてはいたが、
152:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:16:30.24 ID:XVB8s0iW0
理由は大別して二つ。
まず一つは、オーディン案には小細工がなかったという点である。
というのも、他の魔神たちの素案は表面上は優れていたものの、
153:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:16:56.57 ID:XVB8s0iW0
こうして新たな人間界の姿として、
「オーディン位相群」が正式決定された。
そして次に、「台本」の配役や演出を決めていくように、
実際の運用とオーディン位相群とのすり合わせ作業が行われた。
154:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:17:23.42 ID:XVB8s0iW0
そしてオーディンの位相群には、
そういった管理構造に有用な信仰体系が充分に揃っていた。
この位相群は何重にもなっており、
155:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:17:52.99 ID:XVB8s0iW0
ただし、こういった天界諸派閥の信仰管理はすべて、
本質的には主神派の代理、さらに言うと全てはジュベレウスの代理とされ、
人間たちから捧げられる信仰心は
最終的にはジュベレウスに集束するようになっていた。
156:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:18:19.39 ID:XVB8s0iW0
信仰体系の次に重要だったのは「配役」だったが、
「台本」たるオーディン位相群はそれらもしっかり対応していた。
まず混沌神族の子である者たちは、
オーディン位相群に現れる「能力者」と呼ばれる出生に配役された。
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