147:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:14:15.33 ID:XVB8s0iW0
こうして竜王と混沌神族の残骸の扱いや、
人間の魂や力の管理といった
霊的領域の整備は完了し、作業は次の段階へ。
今度は「物質領域」の整備に移った。
霊的な力を事実上失った人間たちにとっては
物質領域こそが生命活動の全てとなるため、
その領域の管理もまた人間界を制御する上で重要だった。
そうして霊的領域を管理する「セフィロトの樹」同様、
物質領域も管理する機構の整備が始められた。
技術的作業を担うのは再び魔神たちであった。
また彼らにとって、この作業はかなり簡単なものでもあった。
なにせ彼らの得意分野たる技術、
『位相』という機構がそのまま転用できたからである。
この『位相』技術の応用により、『膜』を被せるように
現実の表層、すなわち物質領域の在り方を定めることができた。
物理法則や環境の設定から、生態系の傾向、個体の性格などに至るまで。
さらにはその『位相』内部の物質世界はどのような過去を経て、
そしてどのような未来を紡ぐかという歴史もある程度は設定できた。
言うなれば、『位相』を完全掌握する者は
全能のごとく物質世界を操作することが可能だった。
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