128:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:18:19.32 ID:XVB8s0iW0
18 竜と「聖なる右」
天界においても、この竜王暴走は非常事態と受け止められ、
特に魔神たちが強い反応を示していた。
129:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:18:45.76 ID:XVB8s0iW0
もはや猶予はなく、天界による早急な介入が求められていた。
だが相手が相手なだけに、討伐となると非常に厄介な面もあった。
もちろん殺害は論外。
130:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:19:15.39 ID:XVB8s0iW0
だが一つ問題があった。
『混淆』の障害がある以上、その飲み込ませる「毒」は
魔神の式などで作られた霊的な人工物では
役割を果たせなかったのである。
131:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:19:41.70 ID:XVB8s0iW0
彼の武力は、その派閥内でも上位であり、
また精神面においては特に抜きんでていた。
無尽蔵の積極性、執念の域に達している正義感、
そして周囲からは異常とさえ言われるほどの強固な善意によって、
132:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:20:07.96 ID:XVB8s0iW0
こうして速やかに準備が行われた。
ミカエルは魔神たちから訓練を受け、彼の魂も対竜王用に調整された。
魔神の式類は対竜王には使用できなかった関係上、
133:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:20:34.67 ID:XVB8s0iW0
ミカエルは竜王を恐れていたが、その歩みに迷いはなかった。
なぜなら、それほどまでに恐るべき存在だからこそ、
倒さねばならないと使命感をより強めたからである。
134:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:21:42.74 ID:XVB8s0iW0
しかし、ここからはいささか予定外の事態となった。
竜王は自我を喪失してそのまま機能停止すると思われていたが、
実際には極度の暴走状態に陥ったのである。
これは想定以上に竜王の欲望、特に食欲が強かったせいだった。
135:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:22:17.71 ID:XVB8s0iW0
こうして想定外の事態があったものの、
竜王を殺すことなく脅威は排除され、事態は収拾へと至った。
ミカエルはその使命を見事完遂し、
136:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:22:46.02 ID:XVB8s0iW0
19 火種
竜王の無力化後、賢者と魔女、
そして魔神派はすぐに竜の残骸を精密調査した。
137:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:23:19.54 ID:XVB8s0iW0
だがこの「魂の苗床」のみを復活させるという案も
また別の点で困難なものだった。
これはもともと竜王だけに託された任であり、
138:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:23:55.71 ID:XVB8s0iW0
このジュベレウス案に天界主神派は大いに賛同したが、
もちろん賢者と魔女は猛烈な反感を示した。
「魂の苗床」がジュベレウスに接続されるということは事実上、
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