122:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:15:23.77 ID:XVB8s0iW0
彼らの力は共にOMNEではないものの、
かのエーシルが己の力を注いで創りだしたものである。
それゆえ部分的にはOMNEの力に準じるほどであり、
特に共通して強大な点は「上限」が無いことであった。
123:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:15:50.21 ID:XVB8s0iW0
当然、次に起こったことは更なる悪夢だった。
竜王はその全能のごとき力を存分に悪意によって行使し、
人間界の悉くを狂わせ破壊した。
124:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:16:22.60 ID:XVB8s0iW0
その上、竜王が賢者・魔女の領域に
干渉し始めるのも時間の問題だった。
ハデスの観測と定義の力は、対象への干渉には知識が必要であったが、
必ずも完全な理解までは必要としなかった。
125:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:16:49.91 ID:XVB8s0iW0
この事態もまた、予測できた者は一人もいなかった。
いるはずもない、魔神や賢者・魔女に到底及ばなかった存在が、
どうして侵犯者の如く『OMNE』を手中にできるのか。
それは不可能なはずだった。
126:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:17:17.98 ID:XVB8s0iW0
竜王が宿したOMNEの力は、
その性質から『混淆』と呼ばれた。
これはエーシル達オリジナルのOMNEとも、
侵犯者の複製品たるOMNEともいささか趣が異なっていた。
127:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:17:44.23 ID:XVB8s0iW0
『混淆』とは、対賢者・対魔女に特化したかの如き性質、
彼らの弱点を的確に突いてきた。
そのうえ竜王が蓄えた力と知識も併せれば、
賢者・魔女にとって相性は最悪、極めて戦いにくい相手だった。
128:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:18:19.32 ID:XVB8s0iW0
18 竜と「聖なる右」
天界においても、この竜王暴走は非常事態と受け止められ、
特に魔神たちが強い反応を示していた。
129:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:18:45.76 ID:XVB8s0iW0
もはや猶予はなく、天界による早急な介入が求められていた。
だが相手が相手なだけに、討伐となると非常に厄介な面もあった。
もちろん殺害は論外。
130:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:19:15.39 ID:XVB8s0iW0
だが一つ問題があった。
『混淆』の障害がある以上、その飲み込ませる「毒」は
魔神の式などで作られた霊的な人工物では
役割を果たせなかったのである。
131:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:19:41.70 ID:XVB8s0iW0
彼の武力は、その派閥内でも上位であり、
また精神面においては特に抜きんでていた。
無尽蔵の積極性、執念の域に達している正義感、
そして周囲からは異常とさえ言われるほどの強固な善意によって、
132:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:20:07.96 ID:XVB8s0iW0
こうして速やかに準備が行われた。
ミカエルは魔神たちから訓練を受け、彼の魂も対竜王用に調整された。
魔神の式類は対竜王には使用できなかった関係上、
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