彼女「本当に鈍感な幼馴染を持つと苦労する」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:39:53.60 ID:gAjlLna3O
「来たよ」
「はいよ、いらっしゃい」

さて、待ちに待ったシルバーウィーク当日。
お泊まり道具一式を持った私は彼女の自宅に突撃した。玄関のドアを開けた彼女は当然ながら初めて目撃する部屋着姿であり、常日頃、家ではもっぱらジャージで過ごしている私はバッグに詰めた愛用のジャージをその場で捨てようかと思った。捨てないけどさ。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:40:53.80 ID:gAjlLna3O
「なんで正座してんの?」

よっと、足でドアを開けて再び現れた彼女は片手に飲み物と、もう片方の手に香ばしい香りがするクッキーと思しき皿を持っていた。

「はい、どうぞ」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:42:16.35 ID:gAjlLna3O
「ねえ、隣に行ってもいい?」
「え? あ、ああ。うん……いいよ」

彼女は付き合う前からこんな風に不意打ちが得意だ。人の不意を突くのが好きなのだ。
こういうあざとさが実にタチが悪い部分だ。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:43:26.58 ID:gAjlLna3O
「本当に鈍感な幼馴染を持つと苦労する」

またお決まりな台詞を口にする彼女に私は抗議の眼差しを送る。突き放したようなことを言う癖に、彼女は意外と面倒見が良いのだ。

「普通は今日泊まっていくって言われたらちょっと戸惑いながらも何かを期待しながら照れ混じりに頷くのが定番でしょ」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:45:36.71 ID:gAjlLna3O
「ほら、いい加減機嫌直して」
「お前は父親の帰宅時間をわかっていた!」

気まずそうに部屋から出て行った父親の帰宅時間を一緒に暮らす娘が知らない筈はない。
何もかも仕組まれていたのだ。お泊まりおうちデートという淫靡な響きにまんまと誘き出された私のくたくたパンツの運命はこの性悪で底意地の悪い女により定められていたのだ。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:46:32.07 ID:gAjlLna3O
「さっきは本当に申し訳なかった」
「まったく、お父さんには困ったものだよ」

夕食の際に改めて彼女に父親を紹介されて、お父さんは深々と頭を下げて謝罪した。
彼女はというと、予め作っておいたらしいカレーを温め直してかき混ぜながら説教した。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:47:22.59 ID:gAjlLna3O
「お父さん、嬉しそうだったな」
「そうなの?」

やたら美味しかった彼女特製のカレーを3杯ほどおかわりした私はくたくたパンツをいそいそと脱いでお風呂をお借りして、その際に彼女が乱入してくるという定番のイベントを終えた後、くたくたのジャージをいそいそと着替えた瞬間にひん剥かれ、彼女秘蔵のかわいい部屋着を着せられ、そして現在、ベッドに寝かされて抱き枕のように扱われている。
誠に残念ながらトランプの出番はなかった。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:48:09.65 ID:gAjlLna3O
「そう言えば、お父さん似だよね」
「よく言われる」

彼女はお父さんとよく似ている。彼女のお父さんは私の父親に似ているわけではないけれど彼女のお父さんだからか親近感があった。

以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:49:25.73 ID:gAjlLna3O
そして転機はまたもや突然に唐突に訪れた。

「もしかしてうちのお父さんに恋してる?」
「な、なにを仰いますか!?」

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage]
2022/02/10(木) 17:27:32.78 ID:nJVV8/LDO
SS速報避難所
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