6:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/08(火) 22:43:26.58 ID:gAjlLna3O
「本当に鈍感な幼馴染を持つと苦労する」
またお決まりな台詞を口にする彼女に私は抗議の眼差しを送る。突き放したようなことを言う癖に、彼女は意外と面倒見が良いのだ。
「普通は今日泊まっていくって言われたらちょっと戸惑いながらも何かを期待しながら照れ混じりに頷くのが定番でしょ」
「なるほど。ちなみに何かって?」
「えっち」
「ぶっ!?」
ジュース噴いた。下ろしたての私服が台無しだ。とにかく着替えなければ。待て。今日の下着は大丈夫か? いつも穿いてる草臥れたパンツじゃないだろうな。いやいや、別にいいじゃないか。どのみちジャージだって草臥れている。それに小さな頃から散々やんちゃして今更下着を見られることくらい恥ずかしがる必要はない。でも神様、お願いだから今日のパンツガチャだけは神引きさせて下さい。
「お? 脱ぐか? 早速脱ぐのか?」
「いいだろう。とくとその目に焼き付……」
「帰ったぞー……あっ」
開く扉。現れるスーツ姿の男性。固まる私。
最悪のタイミングで帰宅した彼女のお父さんに草臥れたパンツを見られた。神は死んだ。
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