6:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 20:47:27.00 ID:UGFpCWbxO
「義勇さんには俺なんか居なくても平気ですよ。大丈夫です。きっと薬は完成します」
「炭治郎は俺のことが嫌いなのか?」
また弱気になってしまう義勇さんに咄嗟に。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 20:49:53.74 ID:UGFpCWbxO
「せ、責任と言われましても……」
「難しく考える必要はない。俺を娶れ」
娶る。妻にする。義勇さんが、俺の奥さん。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 20:53:21.88 ID:UGFpCWbxO
「カナヲとやら」
「はい」
「わざわざ薬を作って貰った手前申し訳ないが、もはやそれは不要だ。俺はこれから炭治郎の妻として、共に生きる覚悟を決めた」
「この蝶屋敷から出る時は、治るか死ぬかです。それ以外の選択肢はありません」
9:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 20:56:21.83 ID:UGFpCWbxO
「てぇあああああああああああっ!!!!」
身を捩り、カナヲが手に持った薬を義勇さんの尻穴に目掛けて突き刺す。座薬であった。
「ぬあっ!?」
10:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 20:58:26.47 ID:UGFpCWbxO
「ヒノカミ神楽……陽華突!!」
日の呼吸に切り替えて、突き技を放つ。
この唯一の突き技が効かなければ、他に打つ手はない。だから、全ての力を込めた。
11:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 21:00:26.80 ID:UGFpCWbxO
「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
高らかに、天を脅かす哄笑の産声をあげる。
身体の隅々まで巡る万能感。これが鬼化か。
今ならばなんだって出来る。俺が鬼の王だ。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 21:03:42.05 ID:UGFpCWbxO
「ううっ……ここは……?」
目が覚めると、そこは蝶屋敷の寝台の上で、すぐ傍で禰豆子が寝息を立てていた。
まるで悪い夢でも見ていたような気分だ。
13:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 21:05:54.04 ID:UGFpCWbxO
「目覚めたか、炭治郎」
「義勇さん……」
ふらりと、義勇さんが見舞いにやってきた。
男に戻った彼は、以前よりも大きく見えた。
14:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 21:08:17.40 ID:UGFpCWbxO
「カナヲとやら」
「はい」
「前途は多難だろうが、精進しろ」
「はい、心得ました」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 21:11:03.54 ID:UGFpCWbxO
「炭治郎」
「え? なんだい、カナヲ」
「私は炭治郎が心配」
「大丈夫だよ! 俺はもう元気だから!」
「それなら、仕方ないね」
16:名無しNIPPER[sage]
2021/03/14(日) 23:40:05.33 ID:j3ban7g2o
本当に掴みが美すぎる
おつおつ
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