6:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 20:47:27.00 ID:UGFpCWbxO
「義勇さんには俺なんか居なくても平気ですよ。大丈夫です。きっと薬は完成します」
「炭治郎は俺のことが嫌いなのか?」
また弱気になってしまう義勇さんに咄嗟に。
「嫌いじゃないですよ。むしろ好きです」
「炭治郎……」
思わず口を突いて出た言葉に義勇さんは目を丸くして驚き、そしてホロリと涙を流した。
初めて見る彼の涙に驚き、その身を案じた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「あ、ああ……すまない。俺はみんなに嫌われていて、誰かに好きだと言われたのが初めてで、だから嬉しかった。ありがとう」
ありがとうとしみじみ口にする義勇さんはなんだか可愛らしくて、目尻に浮かんだ涙を拭うその仕草が儚くて、ごくりと生唾を飲む。
「どうした、炭治郎?」
「あ、いえ……義勇さんがその、綺麗で」
何を言ってるんだと思いつつ素直に言葉に出して伝えると、義勇さんにまた火がついた。
「炭治郎」
「は、はい!」
「俺は正直男女の関係については疎いが、お前のその文句は反則ということはわかる」
「反則って、そんな」
「女をその気にさせたならば、責任を取れ」
責任と言われてもどうすれば良いのだろう。
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