10:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 20:58:26.47 ID:UGFpCWbxO
「ヒノカミ神楽……陽華突!!」
日の呼吸に切り替えて、突き技を放つ。
この唯一の突き技が効かなければ、他に打つ手はない。だから、全ての力を込めた。
「あ、あああ、ああああ、炭治郎!?」
義勇さんの痛ましい叫び声がこだまする。
痛いだろう。苦しいだろう。切ないだろう。
だけど、やらないと。義勇さんの為にも。
「うぉおおおおおおおおおおおッ!!!!」
心を燃やせ。
「俺と義勇さんの絆は!!」
恥ずかしくとも。情けなくとも。
「たとえ性別が変わっても引き裂けない!」
前を向いて生きていこう。寂しくとも。
「炭治郎……すまない」
謝罪を口にして、義勇さんの意識が飛んだ。
座薬を埋め込み指を引き抜くと義勇さんの香りが鼻をつき、俺の中の『鬼』が目覚める。
「フハッ!」
「炭治郎!?」
良い気分だ。カナヲの叫びはもう届かない。
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