12:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/14(日) 21:03:42.05 ID:UGFpCWbxO
「ううっ……ここは……?」
目が覚めると、そこは蝶屋敷の寝台の上で、すぐ傍で禰豆子が寝息を立てていた。
まるで悪い夢でも見ていたような気分だ。
「炭治郎、起きた?」
禰?豆子の頭を撫でていると反対側からカナヲの声が聞こえて。ようやく彼女を認識した。
「ごめん、カナヲ」
「ううん。謝らなくていいの」
微かに残っている記憶を辿り、彼女に謝らなければならないと思って頭を下げると、カナヲは優しく微笑んで首を横に振った。
怪我はないようで、許してくれるらしい。
「炭治郎に迷惑、かけちゃったね」
「こっちこそ巻き込んでごめん」
お互い謝り合うと、張り詰めていた空気が弛緩して、ようやく笑うことが出来た。
あの邪悪な嗤いではなく、安心する笑いだ。
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