僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:27:34.12 ID:ZPljtdP8O
「お? あったあった」

米は思いの外、早く見つかった。
何軒か店を回って、目的の品を手に入れた。
あとは学校に戻って炊くだけなのだが。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:29:53.66 ID:ZPljtdP8O
「それで、何のご用でしょうか?」
「あ、実はこの米を炊きたくて……」
「コメ?」

キョトンと首を傾げる魔法調理師。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:31:46.87 ID:ZPljtdP8O
「えっと、俺はこの間この学校に来た……」
「わんちゃんさんですよね?」
「は?」
「その首輪、とても似合ってます!」
「はあ……どうも」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:33:20.75 ID:ZPljtdP8O
「よし。そろそろ火の勢いを弱めてくれ」
「がってんです!」

沸騰してきたので中火にして貰う。
微妙な火加減の調整もお手の物。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:37:04.50 ID:ZPljtdP8O
「あんたは魔法使いなんだよな?」
「はい! 魔法で料理を作ってます!」
「この目で見させて貰ったけど、あんな魔法の使い方があるなんて知らなかった。もしかして、実は凄腕の魔法使いとか?」
「はい! 実は私は凄腕なんですよ!」

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:40:46.34 ID:ZPljtdP8O
「んん? 今、あそこの窓に誰か……?」
「さあ、わんちゃん! そろそろご飯が炊き上がったのではないですか? 良い時間です!」
「あ、そうだった! よし、上手く炊けた!」

犬が何分蒸らせば丁度良いのか伝えていないのに、魔法調理師はまるで炊き方を初めから知っていたかのようにジャストタイミングを知らせてきた。明らかに不自然である。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:43:44.75 ID:ZPljtdP8O
「ただいまー!」
「なぁにが、ただいまだ!」

犬が宿舎に帰ると主人が仁王立ちしていた。

以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:48:02.21 ID:ZPljtdP8O
「せっかく、作ったのに……」

犬は純粋な少年である。怒りよりも悲しい。

「たいして美味くはないかも知れないけど、それでも俺は……お嬢に食べて欲しかった」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:50:34.04 ID:ZPljtdP8O
「お腹、空いてませんか?」

時刻は真夜中。
疲れ果てた少年はその存在に気づいた。
いつからそこに居たのだろう。
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:53:22.88 ID:ZPljtdP8O
「あの女……」

今まさに中庭で倒れ伏した犬の元に走り出そうとしていた主人は口惜しげに唇を噛んだ。
あれはきっと魔女だ。男を誑かす魔性の女。
調理室で少女は目撃した。魔女の大きな胸を掴む、犬の痴態を。スケベ。えっち。変態。
以下略 AAS



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