僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/19(土) 19:50:34.04 ID:ZPljtdP8O
「お腹、空いてませんか?」
時刻は真夜中。
疲れ果てた少年はその存在に気づいた。
いつからそこに居たのだろう。
「あんたは調理室の……」
魔法調理師が月光に照らされて佇んでいる。
「私のところに来てください」
疲労困憊で中庭に倒れ伏す少年に、魔女は魔の手を差し伸べる。困惑した犬は尋ねた。
「俺をどうするつもりだ?」
「ご飯を食べさせて、魔法を教えます」
「それであんたになんの得がある?」
少年の純粋な疑問を魔女はくすくすと笑い。
「私がこの学校で料理を作っているのは、あなたみたいにお腹を空かせた子にご飯を食べさせるためです。そのためにここに居ます」
「だから、それに何の意味がある?」
「それが私のお仕事ですから」
やはり、要領を得ない。問答は無意味だ。
「それがあんたの義務なら、仕方ないな」
「はい。仕方ないです。観念してください」
少年は観念して、魔女の施しを授かった。
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