僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
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18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:53:22.88 ID:ZPljtdP8O
「あの女……」

今まさに中庭で倒れ伏した犬の元に走り出そうとしていた主人は口惜しげに唇を噛んだ。
あれはきっと魔女だ。男を誑かす魔性の女。
調理室で少女は目撃した。魔女の大きな胸を掴む、犬の痴態を。スケベ。えっち。変態。
すっかり犬は籠絡されてしまった。悔しい。

「絶対に取り戻してみせる」

少女は負けん気だけは一人前だった。
そしてこの学校で師匠に負けて身の程を思い知っていた。自分はあの魔女には勝てない。

平坦な自分の胸をぺたぺた触る。更地だ。

「今に見てろよ……」

今まさに犬が攫われる。カーテンを閉めた。

「……バカ犬。寝れないじゃないか」

初めての独りぽっちの夜はとても長かった。

「おにぎり、とっても美味しかったよ……」

床に転がったおにぎりはちゃんと食べた。
またあのおにぎりが食べたい。今度こそ。
ちゃんとお礼を言えるように、なりたい。

「すぐに強くなって、連れ戻すから」

だから待って居て欲しいと、切実に願った。


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