僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:31:46.87 ID:ZPljtdP8O
「えっと、俺はこの間この学校に来た……」
「わんちゃんさんですよね?」
「は?」
「その首輪、とても似合ってます!」
「はあ……どうも」

どうやら向こうは犬を知っている様子。
『わんちゃん』と呼ばれるほど愛くるしいつもりはないが、そんなことはさておき。

「あんたはここで料理を作ってんのか?」
「はい! 料理を作るのが私の仕事です!」
「ひとりで?」
「はい! それが私の誇りです!」

広い調理場には犬と魔法調理師しか居ない。
本当に彼女はひとりでこの学校の生徒の食事を作っているらしい。地味に凄いけれど。

「そんなに魔法が得意なら料理に拘らなくても、色々な仕事があるんじゃないか?」
「そうですね。でもいいんです。魔法をもっとも活かすことが出来るのは料理ですから」

本当にそうだろうかと、犬は疑問に思う。
もしも自分が魔法を自在に扱えたならば、もっと主人である少女の力になれるのにと。

「あ、そろそろ良い感じではないですか?」
「そうだな……んじゃ、火をくれ」
「はーい! それ! ファイアー!」

さも当然とばかりに杖先から勢いよく火炎を噴射する魔法調理師を見て、やはり魔法は便利で羨ましいと犬は素直に思った。


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