160:名無しNIPPER[saga]
2020/05/07(木) 23:33:54.24 ID:XPAMg3p00
凛の口調には全く遊びがありませんでした。
びくりと震えた奈緒を尻目に、加蓮の瞳をじっと見つめます。
「私達、帰った方がいいかな」
161:名無しNIPPER[saga]
2020/05/07(木) 23:41:29.65 ID:XPAMg3p00
凛の表情は、加蓮も初めて見るものでした。
困ったように言葉を探しているような、どうしたらいいか迷っているような。
そんな彼女を前に、加蓮はあれ、まだ話してなかったんだっけ、と首を捻ります。
162:名無しNIPPER[saga]
2020/05/07(木) 23:50:38.95 ID:XPAMg3p00
◇ ◇ ◆
割と、加蓮は寝具にこだわる方で、両親はそれに輪を掛けていました。
163:名無しNIPPER[saga]
2020/05/07(木) 23:55:03.07 ID:XPAMg3p00
「生きてぇ……」
「うん。そりゃもう生きるよ。すっごいよきっと」
164:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 00:04:47.97 ID:qTjhoOKq0
「体力が、って最初の頃に言ってたの、そういう事だったんだ」
「ん。まぁ、我ながら成長したとは思うんだけどね。
トラプリでおっきいライブって初めてだったし、はしゃぎ過ぎちゃった」
165:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 00:11:01.12 ID:qTjhoOKq0
「加蓮、凛。今週……は無理か。再来週の土曜、空いてる?」
「ちょっと待って……私は空いてる。加蓮は?」
166:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 00:16:22.17 ID:qTjhoOKq0
凛ってそんなキャラだったっけと零す暇も無く、
話が目の前でトントン拍子に転がっていきます。
「おやつはどうする? 税込み?」
167:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 00:20:48.82 ID:qTjhoOKq0
◇ ◇ ◆
「お母さん」
168:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 00:25:23.33 ID:qTjhoOKq0
「あら? かご、いっぱいだった?」
「いや、空いてた……けど」
169:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 00:29:31.85 ID:qTjhoOKq0
トンボはまたどこかへ飛んで行ってしまったようです。
二人から強引に背負わされた任務を終えた解放感と、訳も分からぬ羞恥心に挟まれ、
加蓮はすっかり息を荒げていました。
170:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 00:37:38.28 ID:qTjhoOKq0
◇ ◇ ◆
「しおり配るぞー」
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