161:名無しNIPPER[saga]
2020/05/07(木) 23:41:29.65 ID:XPAMg3p00
凛の表情は、加蓮も初めて見るものでした。
困ったように言葉を探しているような、どうしたらいいか迷っているような。
そんな彼女を前に、加蓮はあれ、まだ話してなかったんだっけ、と首を捻ります。
決して身の上話を名刺代わりにしている訳ではありません。
ですから加蓮自身、友人達のうち誰にどこまで話し、
誰にどこまで話していないのか、はっきりとは覚えていません。
なにぶんユニットのメンバーですから、
体力無いんだ、くらいの話はしたかとばかり思っていたのですが。
ぱん、ぱん。
加蓮が手を二回、叩きました。
「はい、トラプリのみんな集まってー」
「なに、急に」
「名作劇場、加蓮ちゃんデレラが間もなく開幕しまーす」
「ホントに何なんだ。語呂悪いし」
「まぁまぁ。むかーしむかし、ある病室に――」
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