54:創約が始まるぞおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!!![sage saga]
2020/02/04(火) 19:55:51.98 ID:OU1LO34/0
まだ明るいというのに路地裏へ進めぶ進む程闇の気配が濃くなってくる。粘ついた空気がアレイスターに絡みつくがアレイスターは気にもとめない。むしろスキップでもするのかという程気軽な様子だった。
確か彼女達の会話から推測するに魔女は結界を張りその奥に隠れ潜んでいるとのことらしい。結界を張るのはいいのだがその結果への入り方にた少々の不安がある。虚数を十進法に変え隠世を破ったアレイスターでもそもそもの原理が違えば侵入するのが面倒なのだが......。まあ、向こうがこちらを受け入れてくれることを願うしかないか。
と考えている内に変化が訪れた。
「向こうから仕掛けてくるとは、幸先の良いスタートだな」
どうやら魔女の結果の中へ入れたらしい。さっきの小綺麗な路地裏から打って変わって辺りは見ているだけで目と頭が痛くなる程の極彩色に彩られたやたらメルヘンチックな風景へと姿を変えていた。
55:以下、名無しにかわりましてSS速報VIP がお送りします[sage saga]
2020/02/04(火) 23:06:20.22 ID:OU1LO34/0
ドレスやスーツというよりかは喪服に近いような格好をした人形達だった。いや、人形と呼んでいいのかも分からない。何故なら顔だけでなく腕や足がもぎ取られていたり、中には体自体がグシャグシャにひしゃげているものもあった。そんな異形が一斉にアレイスターへと襲いかかってくる。アレイスターは一瞬の出来事だった為か何もせず、いや、何もできずにその場に立ち尽くし、異形の人形達に嬲り殺しにあい、
56:途中でサッとナニしながら 某2chスレで出来た魔女のもとへ向かう[sage saga]
2020/02/05(水) 00:28:31.64 ID:vPMMZRRv0
そこから先は圧倒的だった。
ドレスやスーツの異形の人形達が襲いかかればアレイスターの作った即興兵器によって薙ぎ倒されていく。時には音速の約二〇倍の速度の空気砲や肌どころか空気そのものを凍て刺す瞬間冷凍薬品等々、まるでビックリ箱のように即興兵器を出してくるアレイスターになにも出来ず無様に散っていく異形の人形達。
「ふう、こんなところか」
粗方異形の人形達を片付けて先へ進むと、更に極彩色に彩られた広い空間へと出た。先程とは違いこの空間は、そう、まるで教会の中の結婚式場のようなところであった。しかし結婚式場とはいっても白と黒のコントラストで表現されたような、祝福というよりかは陰鬱とした雰囲気を纏っているような場所だった。そしてその真ん中には、
「おやおや、あれがここ、メルヘン王国の大ボスかね」
57:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/06(木) 19:58:59.06 ID:ajUZdZtR0
先手を打ったのはアレイスターからだった。あの花嫁の魔女がこちらに気付き、顔を上げ、ドレスやらスーツやらの異形の人形達を放とうとしている時には既にアレイスターの攻撃の準備は終わっていた。
32、30、10。
アレイスターの右手が形作る鉄砲のジェスチャーからライターの火打ち石が散らす火花のような小さな数字が瞬いた。
霊的蹴たぐり。
自己の瞑想を相手へ伝播させる技術の応用。自身と相手の感覚をリンクさせ、相手の思い描いた衝撃をそのまま叩き込む魔術。
58:スーパー?ソニック?ストライカーとかブラスティングロッドとか読める人いるかな?[sage saga]
2020/02/06(木) 23:33:34.91 ID:ajUZdZtR0
花嫁の魔女はアレイスターの霊的蹴たぐりと衝撃の杖によって後方へ大きくのけぞる。どうやらこちらの行っている動作をキチンと認識できるようだ(まあアレイスター程の達人になれば無機質のカメラでも霊的蹴たぐりを叩き込めるか)。しかし体が大きい為か、それとも単に耐久力が高い為か一撃では終わらなかった。
しかしアレイスターはそれでも、いやそれでいいと言わんばかりの笑みを浮かべていた。
「ハッ!!これで終わらないとは、これは楽しめそうだ。一発で終わったらつまらないからなあ!!精々足掻きたまえよ愚物!!」
花嫁の魔女へ挑発も交えながらアレイスターは凄絶な笑みを浮かべた。
久々に楽しめそうだ。
59:ちょっとゴリ押し[sage saga]
2020/02/08(土) 12:40:57.20 ID:E6F77brp0
「数でゴリ押せば勝てるとでも思っているのかね?」
アレイスターは花嫁の魔女を嘲笑しながら右手を上方へと伸ばす。何も無い筈の空間から血のように真っ赤な線が空中を走り、一つの魔方陣を形作った。
アレイスターへと弾丸の如きスピードで、雨のように降り注いだモーニングスターは、しかしアレイスターに一つも掠りもせずに赤い魔方陣に全て弾かれた。
一方の左手は前方へと向け、何かを掴む動作をする。そしてまたもや虚空から一本のねじくれた銀の杖が火花と共に出てきた。
衝撃の杖。
60:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/08(土) 14:30:00.79 ID:E6F77brp0
最後の一撃により花嫁の魔女は力尽きた。そして結界に囚われていたこの場所は無事に元の路地裏へと戻っていった。どこぞの戦犯の時のように撃ち漏らすことは決してない。......まあ、衝撃の杖で終わったと思ってその場から立ち去ろうとしたのは秘密だ。
『ありがとう』
......しかし最後の最後、あの一撃をかました時、空耳だと思う程小さな、しかし確かに聞こえた言葉。あれは何だったのだろうか?
疑問に思うこともあれど取り敢えずは魔女撃破及び、データを取れたことを喜ぶことにしようとしたその時、
「ん?」
61:花嫁の魔女に精神攻撃させる予定がすっかり忘れてたぜ......orz[saga]
2020/02/08(土) 19:13:07.08 ID:E6F77brp0
魔女狩り。
ここ数日間はそれに没頭していた。他にやることが無いからか、それとも単に刺激を求めていたからか、とにかく最近は当初の目的である“自分が何故生きているのか、ここはどこか”という、いわば現状の確認というのも頭の中から消し飛んでいた。別段急ぎの用という訳でもなく、ただ単に胸騒ぎがする、嫌な予感がするというだけの漠然とした理由からだったか。平和に暮らしていればいいだけだが、やはり変人である自分は何かしらの刺激がなければ気が狂っしまいそうだったのかもしれない。だからかここ数日間はずっと魔女狩りをしていた。
勿論ただずっと魔女に付き合っている訳でもなくハッキングして手に入れたカメラの映像記録をまた一から精査し、あの黄色いメルヘン少女の言っていることを口元の動きを元に翻訳したり、対魔女用の兵器を作り上げたり、魔女の落とす黒い球体(カメラの映像記録の黄色いメルヘン少女が言うには恐らくグリーフシードと言うのだろう)の研究をしてみたりと、魔女狩り以外のこともやっているのだが、如何せん退屈なのだ。勿論興味もあるし研究欲もある。しかしやる必要が本当にあるのか疑問だった。それならばデータ収集ついでに魔女狩りに興じた方がずっと有意義に感じたのだ。
そんなこんなで今日も魔女狩りである。
今日の魔女は普段の魔女とは違い何かと面白いギミックを挟んでくる魔女であった。感覚を錯乱させる性質があるのか上からの攻撃かと思えば攻撃が後方から来たり、小さな魔力から形成された弾が急に魔力が増加し膨張して爆発したり、と色々面白かった。
62:1です。[sage saga]
2020/02/08(土) 22:23:36.76 ID:E6F77brp0
創約買いたいけどまだ本ご届いていない地方暮らしの辛い現実
63:名無しNIPPER[sage]
2020/02/08(土) 22:34:26.97 ID:9iFYmIjPo
そういう人のための電子書籍よ
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