60:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/08(土) 14:30:00.79 ID:E6F77brp0
最後の一撃により花嫁の魔女は力尽きた。そして結界に囚われていたこの場所は無事に元の路地裏へと戻っていった。どこぞの戦犯の時のように撃ち漏らすことは決してない。......まあ、衝撃の杖で終わったと思ってその場から立ち去ろうとしたのは秘密だ。
『ありがとう』
......しかし最後の最後、あの一撃をかました時、空耳だと思う程小さな、しかし確かに聞こえた言葉。あれは何だったのだろうか?
疑問に思うこともあれど取り敢えずは魔女撃破及び、データを取れたことを喜ぶことにしようとしたその時、
「ん?」
何か落ちていた。
形はあの黄色い魔法少女が持っていた卵型の物質化した魂に似ているが別物である何か。
形は上部と中央部と下部で構成されており、上部は何かしらのエンブレムが形作られており、下部は針状の癖して自立して立っている。そして中央部は黒い球体にはこれもまた何かしらをモチーフとしているのか意匠が描かれてある。だがこの意匠、先程の魔女に似ているようにも見えるが......。とにもかくにもコイツを持ち帰ってデータを取るしかないことだが。
「今回は私にしては珍しく収穫が多かったな。事が上手く運び過ぎて逆に恐いが」
と地面に落ちていた謎の物体を拾い上げ、笑いながら手元に収めた。
後はネット喫茶に戻るだけだと、アレイスターは軽い足取りで路地裏から出ていった。
陰に隠れて逃げる異形の人形に気付かずに。
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