61:花嫁の魔女に精神攻撃させる予定がすっかり忘れてたぜ......orz[saga]
2020/02/08(土) 19:13:07.08 ID:E6F77brp0
魔女狩り。
ここ数日間はそれに没頭していた。他にやることが無いからか、それとも単に刺激を求めていたからか、とにかく最近は当初の目的である“自分が何故生きているのか、ここはどこか”という、いわば現状の確認というのも頭の中から消し飛んでいた。別段急ぎの用という訳でもなく、ただ単に胸騒ぎがする、嫌な予感がするというだけの漠然とした理由からだったか。平和に暮らしていればいいだけだが、やはり変人である自分は何かしらの刺激がなければ気が狂っしまいそうだったのかもしれない。だからかここ数日間はずっと魔女狩りをしていた。
勿論ただずっと魔女に付き合っている訳でもなくハッキングして手に入れたカメラの映像記録をまた一から精査し、あの黄色いメルヘン少女の言っていることを口元の動きを元に翻訳したり、対魔女用の兵器を作り上げたり、魔女の落とす黒い球体(カメラの映像記録の黄色いメルヘン少女が言うには恐らくグリーフシードと言うのだろう)の研究をしてみたりと、魔女狩り以外のこともやっているのだが、如何せん退屈なのだ。勿論興味もあるし研究欲もある。しかしやる必要が本当にあるのか疑問だった。それならばデータ収集ついでに魔女狩りに興じた方がずっと有意義に感じたのだ。
そんなこんなで今日も魔女狩りである。
今日の魔女は普段の魔女とは違い何かと面白いギミックを挟んでくる魔女であった。感覚を錯乱させる性質があるのか上からの攻撃かと思えば攻撃が後方から来たり、小さな魔力から形成された弾が急に魔力が増加し膨張して爆発したり、と色々面白かった。
そして今日も魔女狩りを終えようとした時、
コツンと、何者かの足音がその場に響いた。
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