59:ちょっとゴリ押し[sage saga]
2020/02/08(土) 12:40:57.20 ID:E6F77brp0
「数でゴリ押せば勝てるとでも思っているのかね?」
アレイスターは花嫁の魔女を嘲笑しながら右手を上方へと伸ばす。何も無い筈の空間から血のように真っ赤な線が空中を走り、一つの魔方陣を形作った。
アレイスターへと弾丸の如きスピードで、雨のように降り注いだモーニングスターは、しかしアレイスターに一つも掠りもせずに赤い魔方陣に全て弾かれた。
一方の左手は前方へと向け、何かを掴む動作をする。そしてまたもや虚空から一本のねじくれた銀の杖が火花と共に出てきた。
衝撃の杖。
相手の想像した威力を一〇倍に引き上げる魔術。
その凶刃を花嫁の魔女へ突き付け、
ドッッッッッッ!!!!!!という衝撃により花嫁の魔女は後方へ大きく吹き飛ばされた。
あの花嫁の魔女が想像したもの、即ち複数のモーニングスターの威力を衝撃の杖で一〇倍へと引き上げた。
あの大質量の鋼鉄の塊だ、一つ衝撃の杖でカウンターを食らわせればただでは済まないというのにそれを複数個、それも更に一〇倍へと引き上げた衝撃だ。いくら体が大きくても、いくら頑丈であってもこれではまともに立ち上がることも出来まい。
決着は着いた。案外呆気ないものだったと思いその場から立ち去ろうとした。アレイスターは振り向き様に花嫁の魔女の方へ手を伸ばし、
「サヨナラ勝ちだな」
パァンッッ!!という乾いた音が炸裂した。
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