47: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:11:20.52 ID:NBL3UyTw0
熊野「歌声、かしら……?」
木々の合間を縫うように、聴き心地の良い女性の歌声が耳へ流れ込んでくる
俺を除く二人の足が、自然とその方へと向かっていった
48: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:12:49.87 ID:NBL3UyTw0
『人魚』という名の通り、奴らは水辺にいるものだ
それがこんな山と森にいるか?なんて疑問はご尤もだが、川や『泉』に生息していても可笑しくはない
熊野「RPGの回復ポイントのような場所ですわね……」
49: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:13:44.63 ID:NBL3UyTw0
「ふぅん……お披露目、しちゃうぅ?」
秋月「是非!!」
熊野「ええ!!」
50: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:14:41.89 ID:NBL3UyTw0
「普通の子……とは違うようだけど、他の人間を連れてくるなんて珍しいわねぇ……」
( T)「来てえっつったからな。ちょいと聞きてえんだが、ここらで食えそうな妖怪か何かが出てないか?」
「私、とかぁ?」
51: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:15:26.55 ID:NBL3UyTw0
熊野「う、うぅ……提督?」
( T)「おはよう」
秋月「な、何かとても恐ろしいモノを見たような……」
52: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:16:39.80 ID:NBL3UyTw0
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53: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:17:34.39 ID:NBL3UyTw0
( T)「ああ、それは普通に美味いから心配すんな。ただマジで強いから気をつけろよ」
熊野「そろそろ勿体ぶらずに教えて欲しいものですわね。その怪異が何者なのか」
( T)「そうだな……割とお前の名前に縁のある妖怪でな」
54: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:18:55.23 ID:NBL3UyTw0
秋月「念の為に聞いておきたいんですが、猪って草食ですよね?」
( T)「いや雑食」
熊野「虫や爬虫類、場合によっては小動物も食べますわね」
55: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:20:04.04 ID:NBL3UyTw0
( T)「……」
風上から、嫌な臭いが漂ってくる。身を伏せ、更に慎重に進む
『ぐちゃぐちゃ』といった咀嚼音。そして時折、鼻を鳴らす音が聞こえる
56: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/11/25(月) 22:21:25.57 ID:NBL3UyTw0
スラッグ弾は胴に命中するが、分厚い毛皮に塞がれポトリと落ちる。読んで字の如く『痛くも痒くも』ないのだろう
しかし気には障ったようで、先ほどまで貪っていた『ぬっぺふほふ』を鷲掴みにすると
「ブギィッ!!!!!!」
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