5:名無しNIPPER[sage]
2019/08/18(日) 23:22:42.17 ID:ARHfS1OQo
きたい
6:名無しNIPPER[sage]
2019/08/18(日) 23:25:29.51 ID:HhbFP5PHO
きたい その2
7:名無しNIPPER[saga]
2019/08/18(日) 23:31:41.12 ID:jc7g5yNHO
タルトを食べ終えると、彼はそれが当然のように私をベッドに誘った。その日一番の『仕事』をしたと評価した子を、一日の最後に彼は抱く。
これが『家族団らん』なんて、鼻で笑ってしまう。
ユズさんはこの行為を心待ちにしていると言っていたけれど、私はどうしても好きになれなかった。私に本当の家族はいないと、改めて伝えられているようで。
8:名無しNIPPER[saga]
2019/08/18(日) 23:55:51.96 ID:Q++LUeiVO
昨日の最後の仕事のせいか、翌朝は目が覚めるのが遅かった。既に時計の針は11時を回っていて、太陽の光が布団から出るように急かしてくる。
欠伸をしながら身支度をしていると、ドアホンが鳴った。ユズさんが「おはよう、お姫様」とモニター越しに挨拶をしていて、それを確認した私はドアを開場して彼女を招き入れた。
「おはよう、ユズさん」
9:名無しNIPPER[saga]
2019/08/19(月) 00:06:09.97 ID:wMUcUiBSO
彼女が甲斐甲斐しく食事の準備をしてくれている間に、私もメイクを終了させた。よし、と満足をしてメイクボックスの箱を閉じると、ユズさんから「ナイスタイミング!」と声をかけられた。
「さ、食べましょ」
今日のサンドイッチはたまごサンドとBLTという定番のものだった。私たちの部屋にはそれぞれキッチンも備えられているけれど、自炊をしている人たちがどれほどいるのかは分からない。私だって、ユズさんがこうしてお茶を淹れてくれる以外にはキッチンを使ったことがない。
10:名無しNIPPER[saga]
2019/08/19(月) 00:12:35.11 ID:wMUcUiBSO
ひとしきりそれをやってしまうと、満足したのか「そうじゃなくて!」と話を転換させる。
「私たちだよ? 麗しい美女だよ? なのに恋の話の一つや二つ……あっても良いじゃない」
「ユズさんはオーナーのこと、好きなんでしょ?」
11:名無しNIPPER[saga]
2019/08/19(月) 00:19:52.33 ID:wMUcUiBSO
「オーナーとは違うの?」
「オーナーには何ていうか……好きだけど辛い、でもやめられない! っていう感じかな。ほら、太るって分かってても夜中に甘いもの食べたくなっちゃう感じっていうか」
昨夜を思い出すような喩えに少し焦りつつも、それには納得してしまった。ダメだと分かったうえで、それでもやめられないらしい。とはいえ、それを人に対して抱くことが恋愛感情であるというのなら、やはり私にはそれが欠けているらしい。
12:名無しNIPPER[saga]
2019/08/19(月) 00:21:12.18 ID:wMUcUiBSO
とりあえず今日の更新はここまでです。
前作があまりに長すぎたので、今作はできるだけ中編程度に収めたいなという願望。。
>>5
>>6
13:名無しNIPPER[saga]
2019/08/19(月) 08:16:45.42 ID:NQ1K5SrnO
それに、恋ってどんな感情か分からないもん。
かっこいい、優しい、いい人。それだけでは恋になり得ないなら、何を以て恋になるのだろうか。
「恋ってよく、わかんない」
14:名無しNIPPER[saga]
2019/08/19(月) 18:31:41.94 ID:NFiIwucU0
ユズさんはそう言ったけれど、そんな人に出会える気配はどこにもない。
それからも連日連夜、見知らぬ男に抱かれる、抱かれる。お互いに恋慕や愛情なんてものはない。欲を満たすために、仕事を果たすために裸になって絡み合う。
会う度に「可愛いね」「綺麗だね」と声をかけられるのも、私からのサービス向上を期待してのものでしかない。私はどうやら綺麗らしく、他の女の子より優先して男を回される。そして、そんな男達はこぞって私の容姿を賞賛する。ハルさんの方がよっぽど美人だと思うのに。
15:名無しNIPPER
2019/08/19(月) 19:34:41.60 ID:NFiIwucU0
>>14
ハルさん→ユズさん
の間違いです。。
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