春を売る、そして恋を知る
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10:名無しNIPPER[saga]
2019/08/19(月) 00:12:35.11 ID:wMUcUiBSO
ひとしきりそれをやってしまうと、満足したのか「そうじゃなくて!」と話を転換させる。

「私たちだよ? 麗しい美女だよ? なのに恋の話の一つや二つ……あっても良いじゃない」

「ユズさんはオーナーのこと、好きなんでしょ?」

物好きだな、というのが率直な意見ではあるけれど口にはしない。

以前、オーナーに抱かれた後に自棄になったのか、酔っぱらったユズさんが夜中に私の部屋に押しかけてきたことがあった。

「私以外の女だって、まどかだって抱いているのを知ってるのに」

「でもやっぱり抱かれて幸せだった」

「オーナーからするとただの性欲処理でしかないのにね」

「それで幸せに感じる私って何なの」

「辛い」

酒臭い息で、そんな言葉を漏らしてきた。

辛いなら止めれば良いのにと言ってしまったら、「恋ってそういうもんじゃないでしょう!」と強く窘められてしまった。それ以来、彼女の恋愛には口出しをしないということを心に誓っている。

「好きだけどぉ、何かもっとこう……純粋にキュンキュンしたいっていうかさぁ」


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