603: ◆eZLHgmSox6/X[sage]
2019/06/26(水) 11:03:14.63 ID:YtYgWYHzO
目を開いた直後も暫し夢現としていた時雨だったが、やがてにこやかに挨拶を返した。
時雨といえば、この笑顔なのである。
山城「...よく眠れた?」
604: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:05:03.46 ID:YtYgWYHzO
〜
時雨「今日は山城の予定はどんな感じなんだい?」
時雨「僕の午前の訓練には付き添ってくれるみたいだけど...」
605: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:06:18.83 ID:YtYgWYHzO
山城「ねぇ、時雨...」
時雨「何だい?」
山城「鎮守府生活にはそろそろ慣れたかしら?」
606: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:07:35.35 ID:YtYgWYHzO
山城「それじゃあ...艦娘としてのは自分には慣れたかしら?」
山城はそう言うと同時に、撫で回す手をその頭から離した。
時雨「...うん、ちょっとずつだけどね」
607: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:08:27.86 ID:YtYgWYHzO
時雨「そう言ってもらえると安心するよ」
苦そうな笑みで彼女は山城のフォローを受け取る。
山城はもどかしくて仕方がなかった。
608: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:09:53.72 ID:YtYgWYHzO
時雨「山城は...優しいよね」
山城「...別に普通よ」
山城は目の前の少女の瞳から、霞んだ光を感じ取った。
609: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:11:19.46 ID:YtYgWYHzO
時雨「でも金剛さんだって言ってたよ、ほんとに山城は洞察力がすごいって。」
彼女はちゃっかり、山城と同室だった経験を唯一持つ艦娘から色々と話を聞いているようだ。
金剛の事だから、多少オーバー気味な山城像を時雨に吹き込んでいるに違いない。
610: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:12:19.78 ID:YtYgWYHzO
山城「...ええ、そんなになのよ。アンタってすぐに独りで抱え込みそうだからね」
時雨「そんなことは...」
山城「とにかく、甘えられるところでは駆逐艦らしく甘えときなさい。アンタだって所詮はガキなんだから。」
611: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:14:04.10 ID:YtYgWYHzO
山城「あのね...何回か言ってきたけど、時雨は艦時代だとかの今までの事にばっか目を向けすぎなのよ」
山城「それも大事かもしれないけど、それ以上に前を向くべきだわ」
時雨「前を向く...か...」
612: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:15:56.56 ID:YtYgWYHzO
山城「今のところ進捗が芳しくないってだけで、時雨も行き着くゴールは皆と同じなのだから...そんなに不安にならなくていいのよ」
時雨「そうなのかな...」
山城「だってそうでしょ、今は未熟でも...半年くらい経てばきっとそれなりの戦力にはなってるはずだと思えないかしら?」
613: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/06/26(水) 11:17:21.29 ID:YtYgWYHzO
時雨「うん...」
山城「ほら、だから前を見なさい。楽しい事を考えるのよ」
山城「私はそういうキャラじゃないけど...アンタにはそっちの方が似合うわ」
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