200:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:18:22.04 ID:LS54PsoZ0
「私は……」
こんなものだ、と――いつからかずっと、何かを追い求める気持ちを、抱かないようにしていました。
反発を恐れたからです。ですが、駄々をこねて親から怒られた訳ではありません。
201:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:24:33.86 ID:LS54PsoZ0
――簡単に諦めきれるものじゃないはずです、夢って。
――〜〜〜ッ〜〜〜〜!!♪
202:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:27:53.58 ID:LS54PsoZ0
だけど――!
「私は……私には……!」
203:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:31:07.06 ID:LS54PsoZ0
「……ッ!」
「あの子はキミに言っていたはずだ。
このステージを一番観てほしい人、その素晴らしさを伝えたい相手が、誰なのかを」
204:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:37:33.21 ID:LS54PsoZ0
「う、わあぁぁぁぁ……!!」
うめき声を上げながら、雨でグシャグシャの頭を、胸をかきむしりました。
205:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:40:07.87 ID:LS54PsoZ0
眩しい光が示したのは、どこまでも醜い自分でした。
夢への羨望と、後悔と、どす黒い嫉妬にまみれた、本当の自分。
206:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:43:32.97 ID:LS54PsoZ0
立ち上がり、もう一度ステージを見ます。
大歓声に向けて手を振るほたるちゃんを。
「このまま、終わりたくありません……私も飛びたいです」
207:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:46:47.49 ID:LS54PsoZ0
「キミのスマホケースに貼られたシールを見て、彼なりに苦心したらしい。
美優さんにこそ相応しい、などと鼻息を荒くして私に力説するものだから、何だかおかしくてね」
「プロデューサーさんが、私に……」
208:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:48:12.33 ID:LS54PsoZ0
――――――。
――――。
209:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:54:49.59 ID:LS54PsoZ0
「2部屋か。じゃあキミと、我々女性陣で」
「それはいいけどさ、ベッドは美優さんとほたるちゃんに譲ってネーサンは床で寝ろよ。寝袋あったよな?」
「な、何でですか? というかお布団では…」
「コイツすげぇ〜寝相悪いの。俺どっか一緒に旅行行った時、鼻とみぞおち蹴られたからね?」
「え、えぇぇっ?」
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