小日向美穂「神様にはセンチメンタルなんて感情はない」
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名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:42:44.56 ID:WQSNhX7B0
シャワーを浴びてさっぱりした後、ソファでくつろぎながらなんとなくテレビを見ていた。
ニュースによると明日は雨が降るらしい。
「雨かぁ」
以下略
AAS
30
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:43:15.96 ID:WQSNhX7B0
「さっきお風呂に入ってる時に思ったの……美穂が今度出るドラマって恋愛ドラマなんだよね?」
「うん」
「そのドラマでね、もし……仮定の話だけど、もし美穂が今日観た映画みたいに他の誰かとキスすることになったら美穂はどうする?」
以下略
AAS
31
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:43:44.65 ID:WQSNhX7B0
「じゃあ私の本音、言っていい?」
「私に他の誰かとキスしてほしくないって言いたいんでしょ?」
「すごい、どうして分かったの」
以下略
AAS
32
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:44:29.34 ID:WQSNhX7B0
「キス、してみる?」
耳元で卯月ちゃんが囁いた。
「誰と?」
以下略
AAS
33
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:45:07.05 ID:WQSNhX7B0
ふと、こんなことを思った。
お姉ちゃんは私のファーストキスを奪ったけど、私もお姉ちゃんのファーストキスを奪ってしまったわけで、そうすると世界中にいる他の卯月ちゃんのファーストキスも同時に奪ったことになり、そのことについて他の卯月ちゃんは知ってるんだろうか?
あるいは、まったく気にもかけていないんだろうか?
以下略
AAS
34
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:46:06.43 ID:WQSNhX7B0
○
私の事務所のもうひとりの天使について簡単に紹介しようと思う。
以下略
AAS
35
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:46:41.88 ID:WQSNhX7B0
休憩室の自販機でお茶とジュースを買い、奥の目立たないテーブルに向かい合って座った。
そしてどうやって話を切り出したらいいか分からなくて私がもじもじしていると、文香さんがゆっくりと話しはじめた。
「卯月さんは、具体的にどのように不安定なんでしょうか?」
以下略
AAS
36
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:47:24.95 ID:WQSNhX7B0
「卯月ちゃんは、自分はからっぽなんだって言ってました」
「それは天使に限らず、人間や動物といったあらゆる現象に対して言えることです」
文香さんは意外なくらいはっきり答えた。
以下略
AAS
37
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:48:01.79 ID:WQSNhX7B0
「私の役割は、物語を語ることです。そしていま、私は美穂さんの物語を語っています。それが私の考えです」
「えっと……」
私は目をぱちくりさせて文香さんの言ったことの意味を考えようとした。
以下略
AAS
38
:
名無しNIPPER
[saga]
2018/04/24(火) 22:48:38.20 ID:WQSNhX7B0
「卯月さんのお力になりたい……美穂さんは先ほどそう仰っていましたね」
私は力強くうなずいた。
「であれば私から言えることは2つあります。ひとつは祈るのを止めないということ、もうひとつは――」
以下略
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