小日向美穂「神様にはセンチメンタルなんて感情はない」
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38:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:48:38.20 ID:WQSNhX7B0
「卯月さんのお力になりたい……美穂さんは先ほどそう仰っていましたね」

私は力強くうなずいた。

「であれば私から言えることは2つあります。ひとつは祈るのを止めないということ、もうひとつは――」

突然、文香さんがハッと何かに気付いたように視線をわきに逸らした。
その驚いたような嬉しいような表情の向く先を見ると、休憩室の入り口に卯月ちゃんがぼんやり立っているのが見えた。
まるで幽霊みたいに半透明になって。

「――何が正しくて何が正しくないのか、それを決めるのは美穂さん、あなた自身に他ならないということです」

そこで話は終わった。
文香さんはオープニングスピーチを終えた司会者が舞台袖に引っ込むみたいにスッと立ち上がり、

「では、またいつかの機会に……」

そう言い残して去って行った。
あとには私と卯月ちゃんがぽつんと取り残された。

「…………」

「……えへへ。びっくりした?」

うん。
けっこう、いやすごくびっくりしたかも。


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