高垣楓「君の名は!」P「はい?」
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100: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 06:44:53.07 ID:uqQOtxCi0
トイレのドアノブがぶっ壊れましたが、なんとか帰ってきました。
出勤まで少し時間があるので、再開します。


101: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 06:48:50.31 ID:uqQOtxCi0
◆◆◆◆

戦うと決めれば、あんがい、生き延びるもんじゃのう。
あっちへ行っても敵、こっちへ行っても敵。日ごとにわしらの居場所は少なくなり、海峡の向こうの最果ての土地まで追いやられて、それでもまだ生きとる。
生きようと思う。大したもんだのう。
以下略 AAS



102: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 06:50:46.24 ID:uqQOtxCi0

――――その二月の日付の手紙と供に、突拍子も無い千両箱が届けられた時、鯉風太夫はすべてを悟った。
これもまた、唐突な大金の詰まった麻袋の前で、あの気丈な瑞樹天神が泣き崩れる姿、傍らで手紙を持ったまま困り果てるお禿のこずえの様が、すべてを物語っていたから。

「こずえ」
以下略 AAS



103: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 06:53:15.29 ID:uqQOtxCi0

『――――楓へ。

それがしは君も既知の通り、百姓の出自ゆえ、手紙の作法も知らぬが、許せ。
さて、江戸へ帰参して折、ご公儀の務めを果たすべく幕府より五千両、大阪商人組合十家より四千両の矢銭が新撰組改め甲陽鎮撫隊へ付け届けられ、我ら隊士一同も過分なるご厚志を頂戴致したもの。
以下略 AAS



104: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 06:54:42.67 ID:uqQOtxCi0

『千両箱を持って君を迎えにいくとの約束を違え、あい済まぬ。しかし、半分は叶えたということで、何卒、了見せよ。

君の年季を明けさせるには、どうにか足りる金額であると思う。この金でもって、これはと思う者と、一緒になって欲しい。
それがしは七生報国の志を以て、国難に殉ずるものなり。
以下略 AAS



105: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 06:57:28.99 ID:uqQOtxCi0

「……零点、ですね」

へたくそな字、めちゃくちゃなつづり。
胸に抱き締めた、くしゃくしゃになるのも構わず。
以下略 AAS



106: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 06:58:54.41 ID:uqQOtxCi0

『おまんのうたが、すきだ。』

最後にとって付け加えたような、この走り書きが、きっとただひとつの、おまえ様の本心ではありませぬか。

以下略 AAS



107: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 07:00:59.28 ID:uqQOtxCi0
◇◇◇◇

「――――この石段は……明治維新の後、鎮魂の意味を込めて、士族となった元お侍さんが積み上げたそうです。侍神社という名前の由来だそうです、全部で、二百段近くあるそうですよ。」

果てしない石段をくるむような背の高い木々がひんやりとした空気を冷やし、月光のような木漏れ陽が、森と岩肌を、碧く照らす。
以下略 AAS



108: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 07:04:57.85 ID:uqQOtxCi0
「へえ、頂上は結構、広いんですね」

境内は、ちょっとした広場のようになっていて、僕たち以外にもまばらな参拝客の姿が見て取れた。
高い場所にあるから、街の様子が見て取れる。

以下略 AAS



109: ◆PL.V193blo[sage saga]
2018/04/23(月) 07:05:53.08 ID:uqQOtxCi0
「おや、その社に番いで参られる方は、珍しいねえ」

楓さんに倣って祠に手を合わせていると、巫女装束のお婆さんに声をかけられた。

「ここはな。今でこそ高台じゃが、元々は川辺だったんじゃて。明治に入ってからの街区開発でこったな風になったらしいがの。この社は、この地にまつわる、とある悲恋のふたりを祀っておる。」
以下略 AAS



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