【モバマス】十年後もお互いに独身だったら結婚する約束の比奈と(元)P
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1: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/12/15(金) 22:42:20.95 ID:pJOnavxQ0
「ほ、ホントっスか? ホントに、アタシなんかで、プロデューサー、じゃなかった、あの……や、ちょっとまってください」荒木比奈は俯き、片手で額を覆う。「ちょ、ちょっと状況について行けてないっス」

 比奈はそれから、うーうーうなったり、ぶつぶつよく聞こえない声でなにか呻いて、あるところで足元を見てぴったり止まった。

「あー、あー」比奈は足元を見たまま首を左右に振る。「すっごくよくない予感するっス。あとできっと、信じられないくらいだらしないことに……なると思うっス」

 声は途中から小さくなった。

 それから長い時間が経って。ようやく比奈は顔をあげた。

 ほんのすこし濡れた目じりと、紅潮した頬と、笑っているのか泣いているのかわからない口角。

 比奈はそのまま、両手を身体の前で揃えて、ゆっくりと頭を下げた。


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2: ◆Z5wk4/jklI[sage saga]
2017/12/15(金) 22:44:09.72 ID:pJOnavxQ0
「比奈ちゃん、誕生日おめでとーう!」

 グラスを合わせる音が小気味よく響く。
 平日昼間のイタリアンレストラン、予約客専用の個室には三人のメンバーが集まっていた。

以下略 AAS



3: ◆Z5wk4/jklI[sage saga]
2017/12/15(金) 22:45:33.76 ID:pJOnavxQ0
「アドバイス……そうね、比奈ちゃん……その話……」瑞樹は神妙な顔で比奈を見る。「知ってたわ」

「マジっスか!?」

 比奈は悲鳴のような声をあげる。
以下略 AAS



4: ◆Z5wk4/jklI[sage saga]
2017/12/15(金) 22:46:31.54 ID:pJOnavxQ0
 一時間ほどの談笑のあと、三人は会計を済ませ店の前で別れた。心はタクシーを呼び自宅へ、瑞樹は仕事へ。比奈もイラストエッセイ原稿の締切りを控えているので、自宅へ戻ることにする。

 ハンチングを深めに被り、比奈は春の街中を駅へと向かった。街中が新たな年度を迎えたあわただしさと、鮮やかさに溢れている。
 そうしてまた季節が一周回ったら。比奈はそう考えて――そのまま、思考がストップした。
比奈には本当にわからなかった。
以下略 AAS



5: ◆Z5wk4/jklI[sage saga]
2017/12/15(金) 22:48:38.79 ID:pJOnavxQ0
昔、関わった人が本当にこういう約束をしてて「あいつとは結婚したくねぇ〜」って言ってたのが面白かったので比奈にやってもらうことにしました。

続きは本当に考えてないので思いついたら続けます。
忘れたころに戻ります。



6:名無しNIPPER[sage]
2017/12/15(金) 22:52:31.44 ID:XA3/N1D60
支援


7:名無しNIPPER[sage]
2017/12/15(金) 22:59:39.36 ID:vILcwS/Qo
待ってるからな


8:名無しNIPPER[sage]
2017/12/15(金) 23:40:59.06 ID:8Aeuou0k0
期待


9:名無しNIPPER
2017/12/16(土) 19:46:41.18 ID:6HUG+SrZO
続けろよ!絶対に!待ってるからな!


10: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/12/18(月) 18:56:39.11 ID:6NOdCaNR0
<2>

 春。電車の窓の外に見える桜はもうだいぶ花が落ちている。カーブに差し掛かり、飛び込んできた西日に思わず目を細めた。
 窓が背にくるよう体の向きを変え、手帳を拡げる。仕事とプライベートの予定がいっしょくたに書き込まれた見開きの月間スケジュールページ、今日の日付には小さく星のマークが書かれていた。

以下略 AAS



11: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/12/18(月) 18:58:23.18 ID:6NOdCaNR0
 ぐるぐると考えているあいだに電車は降りるべき予定のホームに着いていた。営業先へのルートを頭の中で思い描き、開いたドアを降りる――

「――あ」

 降りたホーム、目の前には、さっきまで頭の中で思い描いていた元・担当アイドル、荒木比奈の姿があった。
以下略 AAS



12: ◆Z5wk4/jklI[sage saga]
2017/12/18(月) 18:59:42.25 ID:6NOdCaNR0
 比奈たちと別れてテレビ局での仕事を終え、スタジオの楽屋に戻った川島瑞樹の携帯電話に、メールの着信を知らせる表示があった。

 送信者は心だった。瑞樹は携帯電話を取ると、メールを表示する。

「さっきの誕生会で二人のときに言いそびれたんですけど、リミットまで波乱もなにもないってことはないですね。ライバルがいます。それは」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage]
2017/12/18(月) 20:05:19.43 ID:UXxxk4xyo
千枝ちゃん最高や!


14: ◆Z5wk4/jklI[sage saga]
2017/12/18(月) 21:35:35.83 ID:6NOdCaNR0
年内には完結できるよう頑張りたいけどさすがにちょっと無理かも、また後日。


15: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/12/20(水) 21:24:44.57 ID:VIfuC7c00
<3>
「……芸能人として一番いい時期だから、心配は心配よ。正直に言って、本当は止めたい。でも……私も、千枝がずっと抱いてる想いは知ってる」電話の向こうで、千枝のプロデューサーは、低く、冷静な声で話す。「だから、マスコミに抜かれるようなことだけは避けて。できる限り協力するから」

「うん、ありがとう……それじゃあ」

以下略 AAS



16: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/12/20(水) 21:28:11.58 ID:VIfuC7c00


 電話を終えて、千枝はそのままバスルームに向かった。

 約束は取り付けた。誕生日から一週間あとのオフの日。『ほぼ』二人きりで過ごせる場所を提案して、ついに折れさせることができた。
以下略 AAS



17: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/12/20(水) 21:29:41.57 ID:VIfuC7c00
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 飲み干したチューハイの缶を置いて、深く息をついた。

 千枝の想い知らなかったわけではなかった。しかし、ここまで積極的にアプローチしてくるとは思わなかった。子ども扱いしすぎていたかもしれないと反省する。
以下略 AAS



18: ◆Z5wk4/jklI[saga sage]
2017/12/20(水) 21:32:07.66 ID:VIfuC7c00
ちゃんと終えます終わらせます、あと長くとも3回で。また次回!


19:名無しNIPPER
2017/12/20(水) 23:33:22.87 ID:CT+wLRaW0

気長に待ってます~


20:名無しNIPPER[sage]
2017/12/21(木) 06:34:28.04 ID:r0NmxEVJo
千枝ちゃん最高や!


21:名無しNIPPER[sage]
2017/12/21(木) 19:51:34.78 ID:YOHayME1o
大人千枝ちゃんヤバイヤバイ


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