5:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:14:17.90 ID:y2wSW8Jko
それからしばらくして、私は友人たちと食堂で祝勝会を開いていた。
「ふぅ……。宣言通り優勝できて、一安心ですわね」
6:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:16:03.96 ID:y2wSW8Jko
「ゴホッ。あら、貴方は……?」
スーツの男性はがばっと頭を下げ、両手を突きだしてきた。いきなり現れて頭を下げられ、何がなんだかわからない。
もしかしてファンというものなのかしら。それともまさか、告白とか?
7:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:18:03.19 ID:y2wSW8Jko
「はい! どうか、うちの事務所の、アイドルになってもらえませんか?」
「お、お待ちくださいな。急にそんなこと言われましても……」
8:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:22:04.75 ID:y2wSW8Jko
「えっと、あの……。あ、アイドル……でしたか? それは一体、どんなことをするのでしょう?」
逸る気持ちを必死に抑え、私はそう聞いた。
9:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:23:16.13 ID:y2wSW8Jko
「セレブの中の……セレブ……!」
芸能人、人気アイドルになれば本当にセレブになることも夢ではない。
高級住宅街に住んで休みの日は海外旅行。食事も服も、最高級品をいつだって買うことができる。
10:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:25:31.30 ID:y2wSW8Jko
「ええ。この二階堂千鶴、喜んで引き受けさせていただきますわ!」
そう言うとプロデューサーの顔がぱぁっと明るくなり、もう一度深く頭を下げた。
11:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:26:59.19 ID:y2wSW8Jko
「えっと……二階堂さんが空いている日はありますか?」
「そうですわね……次の土曜日でしたらお昼から空いていますわよ」
12:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:30:59.21 ID:y2wSW8Jko
「はい。ここが二階堂さんの活動の拠点になる劇場です」
なかなか立派な建物の写真。劇場ということはここでライブとかを行なうのかしら。場所も家からそう遠くないし、問題なく通える範囲だ。
13:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:35:47.62 ID:y2wSW8Jko
それから友人たちとプロデューサーのことや765プロの話題で盛り上がり、しばらくして解散となった。
帰り道、電車に揺られている間も歩いている時もずっとアイドルとなった自分の姿を想像していたら、いつの間にか家の玄関まで辿り着いていた。
「ただいまー!」
14:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:38:36.37 ID:y2wSW8Jko
「ほ、本当か? お〜いっ母さん! 千鶴、優勝したって! 優勝!」
「ふふ、はいはい。そんな大声出さなくっても聞こえてますよ」
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