7:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:18:03.19 ID:y2wSW8Jko
「はい! どうか、うちの事務所の、アイドルになってもらえませんか?」
「お、お待ちくださいな。急にそんなこと言われましても……」
あまりに急な話だ。けれど、この人は本気みたいだ。
どうしようと困惑する私の耳に、一緒にいた友人たちの声が聞こえてきた。
「うわぁ、スカウトだって! すごい……!」
「えっ?」
「アイドルにスカウトされるなんて、さすが千鶴さん! セレブでアイドル……もうカンペキだよ!」
セレブでアイドル、そんな人になれたら。
そう考えた瞬間、コンテストで見た景色を私は思い出した。
あれと同じ、いえ、それ以上の人が私に注目して、応援してくれて、私がそれに応えられられるのだとしたら?
体が僅かに震えた。何かが私の中で弾けた気がした。
気づけば私は差し出された名刺を受け取っていた。
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