2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 16:56:46.35 ID:+EtVRVLso
真夜中だった。
どこからか、声が聞こえる。
はっきりとしたものではなく、耳元でもぞもぞと、こぼれる吐息に乗せたようなくぐもった声。
3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 16:57:27.72 ID:+EtVRVLso
櫻子「明日から夏休みって考えたら、わくわくしちゃって眠れなくてさ」
向日葵「だとしても、家で大人しくしてなさいな……なんで私のところに来るんですのよ……半年前は言いそびれましたけど、軽く住居侵入罪ですわよ?」
櫻子「ちぇー……」
4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 16:57:55.76 ID:+EtVRVLso
櫻子「どれくらいぶりだろ……たぶん、あの冬の日以来……かな」もぞもぞ
向日葵「……ほんとあなたって、夜になるとまた一段と素直になりますわよね……」
櫻子「……うるさいっ」
5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 16:58:31.84 ID:+EtVRVLso
〜
「……ちゃん、おねえちゃん……」
6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 16:59:00.10 ID:+EtVRVLso
楓は小さく手を振りながら、そそくさと私の部屋を出て行った。
ぼさぼさの髪と、よだれのあとが付いた櫻子のだらしない顔を見る。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 16:59:29.02 ID:+EtVRVLso
私は平謝りする櫻子の手から携帯をすっと抜き取り、寝起きであることを感じさせないように、少々はっきりめの声で語りかける。
向日葵「もしもし、花子ちゃんですか?」
8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 16:59:59.16 ID:+EtVRVLso
〜
向日葵「…………」さらさら
櫻子「…………」もくもく
9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:00:26.24 ID:+EtVRVLso
向日葵「今朝はごめんなさいね」
花子「いいしいいし。悪いのは全部櫻子なんだから」
櫻子「なんだとー!」
10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:00:55.07 ID:+EtVRVLso
向日葵「……櫻子?」
櫻子「…………」
向日葵「……ちょっと、聞いてます?」つんつん
11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:02:48.67 ID:+EtVRVLso
向日葵(友達ねえ……)
櫻子「ひ、向日葵……?」
向日葵「えっ?」
12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:03:19.95 ID:+EtVRVLso
櫻子「で、いきなりどしたの?」
ちなつ『それなんだけど……あ、ちょっと替わるね?』
櫻子「?」
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