5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 16:58:31.84 ID:+EtVRVLso
〜
「……ちゃん、おねえちゃん……」
最初に意識に飛び込んできたのは、妹の声。
そして次に伝わってきたのは、柔らかな人肌が私の身体に密着している温かい感触だった。
楓「おねえちゃん、櫻子おねえちゃん、もう朝なの」
向日葵「ん……」
楓「ふふ、起きた?」
向日葵「あ……楓……」
お気に入りの麦わら帽子を胸に抱いた楓が、にこにことこちらを見て佇んでいる。
そういえば楓はお出かけするんでしたっけ……と寝ぼけた頭で思い返していると、私の頬に誰かの熱い寝息がかかる感触がした。
向日葵「……っ……!?」はっ
櫻子「…………」すぅ
楓がやけに笑顔を浮かべている意味がわかった。
いつものように可愛らしく微笑みかけてくれているのではない……単純に、笑われているのだ。
視線を向けると……すぐ真横に、安らかな可愛い寝顔があった。
櫻子「んん……」むにゃ
向日葵「あ……あぁぁああぁああ!///」がばっ
櫻子「んにゃ……っ」
向日葵「ちょ、バカ! 起きなさい! 櫻子っ!」ぺちぺち
櫻子「んぁ! なにっ!?」びくう
昨日まではただ隣に横になっていただけなのに、いつの間にか抱き枕のように私にへばりついて、気持ちよさそうに寝ていた櫻子を叩き起こす。
楓「お、おねえちゃん、あんまり叩いちゃだめなの」
向日葵「なっ、なんでもないんですのよ楓っ! これはただ、あの、その……ほらあなたも何とか言いなさい!」
櫻子「あ〜、えっと、これは違くて! べつに一緒に寝るのが気持ちよかったから寝落ちしちゃったとか、そういうことじゃなくて〜……」
向日葵「下手か!!///」ぼふっ
櫻子「痛ぁ!」
楓「ふふっ、二人ともお寝坊さんなの。楓はもうお母さんとお出かけしてくるからっ。行ってきまーす」たたっ
櫻子&向日葵「「い、行ってらっしゃ〜い……」」
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